《紀州紀の川橋本あたり》 野口雨情作詞の「橋本小唄」に唄われる紀の川と橋本は、今の時代に忘れられがちな、情緒あふれる風景が唄い込まれていて、故郷忘難しの想いがする。向副の川岸から眺めると、対岸の岸辺にたちならぶ橋本の町並 … 続きを読む →
《紀の川の夕照》 紀の川の流れの彼方、遠く雨引山のすそに沈む秋の夕日の見事さは、橋本の四季折々の風景の中で、特筆される美しさの一つ。刻々と西の空を茜色に染めかえ、沈み行く太陽に、四季を通じて、それぞれの見る人の心をとらえ … 続きを読む →
《町の風呂屋 錦湯》 かつての橋本の町の中には、銭湯が何軒も繁昌していた。幸か不幸か、我が家には風呂があり、私は銭湯の経験がない。そろそろ性に目覚める中学生の頃、クラスの中でその知識にたけた者が、銭湯で番台越しに眺めた女 … 続きを読む →
《応其寺》 〝おおごんじ〟さんの坂道は、古くからセメントの道。なんでも手作りでなければ、遊ぶ玩具のない時代に育った私らは、〝ガチ車〟なる乗り物を作り、思う存分、乗り回すには最高の坂道だった。友達と争って下った快感は、最高 … 続きを読む →
《東家の堀江家》 伊勢街道に沿って、今も江戸の名残をとどめる東家の町並み。その中の、ひときわ大きな長屋門は、大庄屋をつとめた堀江家。いつの時代に建てられたのかは知らないが、いつも思うことは、かつて古(いにしえ)の人たちが … 続きを読む →