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紀ノ川鉄橋レールぐにゃり~南海高野線開通いつ?
南海高野線は、台風12号の影響で、和歌山県橋本市の紀ノ川鉄橋に不具合が生じ、紀ノ川北岸の橋本駅と、同南岸の紀伊清水駅間が不通になっているが、9月6日、同電鉄関係者の話で、鉄橋の橋脚が下流にずれているらしく、レールが「く」の字形に曲がっていることがわかった。「その原因や、橋脚の損傷程度などは、水位が低下してから検証するが、開通までかなり日数がかかりそう」と言っている。
9月5日午前9時ごろ、極楽橋から難波方面に向う電車の運転士が、鉄橋を渡っている際、車輪が「ガタガタ」ときしむ音に気づき、橋本駅に停車した際、駅員に「鉄橋に異常あり」と報告した。さっそく同電鉄が調査した結果、肉眼でもはっきり分かるほど、レールが「く」の字形に曲がっていたため、急ぎ、橋本~紀伊清水間で運休措置をとった。
原因は、激流に転がされてきた岩石などの重量物が、鉄橋の橋脚に激しくぶつかり、その衝撃でレールが曲がったのではないかと推測されている。
このため、同電鉄は、たまたま高野山側にあった電車3両を活用し、5日午後6時ごろから、紀伊清水~極楽橋間(電車)~高野山(ケーブルカー)間で折り返し運転を実施。橋本~紀伊清水間は、小型バスで振り替え輸送。特急こうやは、橋本~極楽橋駅間で運休(難波~橋本駅間は運転)、天空は全区間で運休している。
紀伊清水駅~極楽橋間は、小型バスと電車と連携で運行しているが、乗降客は「こんなこといつまで続くのか。かといって、鉄橋が安全にならないと…」と、一様に困った表情。「紅葉の秋まで、こんな調子だと、世界遺産・高野山の参拝・観光客も減るのでは」と、口々に話し合っている。
(写真はフォトライター 北森久雄さん撮影)