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紀州へら竿99本の交流〜国指定祝賀釣り大会

和歌山県橋本市の名産品〝紀州へら竿〟が国の伝統的工芸品に指定された「祝賀記念 釣り大会」が、6月2日、同市清水の隠れ谷池で開かれ、近畿、中部、関東地方の太公望ら99人が参加し、改めて〝紀州へら竿〟の使い心地の良さを楽しんだ。
紀州製竿組合が主催、橋本市と橋本市観光協会が共催。この日、韓国人5人を含む〝へらぶな釣り愛好家〟85人と竿師14人の計99人(うち女性3人)が参加した。
午前7時から隠れ谷池で開会式があり、田中和仁組合長が「今回、国指定を受けることが出来たのは、紀州へら竿をご愛顧くださる皆様方のお陰です」と謝辞を述べ、木下善之市長は「この隠れ谷池では、昨年まで計10回のHERA1(全国へらぶな釣り選手権大会)を開催し、楽しく交流してきました。本日は100年の歴史の魂がやどる〝紀州へら竿〟を使って、存分に懇親を深めてください」と挨拶。司会者が14人の竿師を一人ひとり紹介した。
午前6時から、途中、開会式をはさみ、「懇親釣り大会」が行われ、全員、ゆったりと竹竿を差し出し、へらぶなが当たる、そして引く、すぐに伝わる感触を味わった。
午前8時半からは「釣り競技大会」が始まり、個人戦は釣った最長の1匹の長寸、団体戦は釣った上位2匹の長寸合計を競った。
その結果、個人戦・優勝(知事賞)は長寸39・8センチの大物を釣った埼玉県さいたま市の北見和哉さん(43)、団体戦の優勝(市長賞)は上位2匹の長寸合計75・2センチだった「寿るす美(するすみ)チーム」(竿師・裏川修治代表ら10人)が優勝。特別賞(紀州製竿組合長賞)には「ジョークを飛ばして大会を盛り上げ、へらぶなにもへら竿にもやさしい釣りを実践した東京都北区滝野川の小林則康さん(45)に決定。仁坂吉伸知事、木下市長、田中組合長から、それぞれ表彰状と副賞(竹竿商品券)を贈った。
小林さんは「釣果ではなく、思いがけない、ジョークで受賞は、とてもうれしい。紀州へら竿は、カーボンと違って感触がよく、今では自分のからだの一部です」と語った。
閉会式で田中組合長は参加者に改めて謝辞を述べた後、木下市長は「橋本のへら竿生産は、全国の95パーセントを占める名産地。紀州へら竿の良さをPRしてください」と訴え、仁坂知事は「皆さんの命とご家族、その次に大切な紀州へら竿をよろしく」とアピール。さらに「ここには清潔なトイレが必要と思います」と具体的な考えを話し、参加者を喜ばせた。井上議長や地元選出の県議も挨拶、今後もへら竿を通じて交流を深めることを誓い合った。
写真(上)は橋本市の隠れ谷池で開かれた「祝賀記念釣り大会」の光景。写真(中)は仁坂知事から知事賞を受ける北見さん。写真(下)は橋本市長から市長賞を受賞し喜びの記念撮影をする裏川さんら「寿るす美チーム」メンバー=前列左端は木下市長。


更新日:2013年6月2日 日曜日 19:36

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