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早くも〝盆踊り〟あでやかに…橋本で200人

和歌山県橋本市の橋本市盆踊り連絡協議会(盆連協)は、7月1日、同市北馬場の県立橋本体育館で、今年度総会と「橋本おどり・踊り初め」を開催。郷土の約15サークル200人が参加、5重の輪になって踊り「今年も楽しく〝橋本音頭〟などを広め、盛り上げよう」と誓い合った。
同盆連協は、平成12年(2000)7月、「橋本音頭」と橋本・伊都地方に伝わる音頭「やっちょんまかせ」や「かわさきおどり」の3音頭の普及を目指して発足。
「橋本音頭」は、増谷栄一さん作詞、北原雄一さん作曲、森川隆之さん編曲で、応其上人の橋本橋の架橋や石童丸物語、紀ノ川など、郷土の名所旧跡が織り込まれた情緒豊かな作品。旧橋本市制施行30周年の昭和60年(1985)、橋本市中央公民館の北森久雄・当時館長が、演歌歌手・中村美津子さんに頼んで〝橋本音頭〟のレコードを制作した。
それより以前、昭和51年(1976)には、橋本・伊都青年会議所(井脇照之・当時理事長)が、郷土に伝わる音頭「やっちょんまかせ」(作詞・作曲、年代不詳)を歌・大倉一磨さん、太鼓・中谷竹久さん、三味線、囃子入りで、また「かわさきおどり」(同)を歌・金田たつゑさん、太鼓、三味線、囃子、クラリネット入りで、それぞれレコーディングした。
同盆連協では、これら3音頭とともに、「河内音頭」(東大阪)や「江州音頭」(滋賀)など計12曲をCDに吹き込み、その踊りの練習に取り組み、今ではほぼ完全にマスターしているという。
各サークルの会員らは、郷土各地で行われる盆踊りに参加、元気な姿を見せる一方、高齢者福祉施設などを慰問して、高齢者を上手に誘いながら、盆踊りを披露し、喜ばれている。
この日、盆連協総会で、発足当初から6期12年間、盆連協会長を務めた高崎正紀さんの後任に松本宇市さんを選任。活動、会計報告などを行った後、「橋本おどり・踊り初め」を開始。ゆかた姿の踊り子たちは、特設の櫓(やぐら)を軸に、幾重もの輪となって、〝やっちょんまかせ〟や〝橋本音頭〟などを品良く踊った。初めはやや不揃いだった踊りの輪も、やがて櫓の上の太鼓のリズム、音頭に乗って、ぴったりと呼吸が整い、美しい夏の訪れを感じさせた。
現在、盆連協・指導者の高崎・前会長や松本・新会長、伏尾嘉友・事務局長らは、いずれも踊りの師匠・花柳京兵衛さん(故人)や辻本弘子さんに師事した芸達者な人ばかり。
高崎・前会長は「先人のお陰で、郷土の盆踊りはきちんと記録、伝承され、若手リーダーも育っていて安心です」ときっぱり話し、バトンを受け取った松本・新会長も「すでに橋本の盆踊りは、この通り盛り上がっています。今年の夏も楽しく踊り、不況風や、いやな事すべてを吹き飛ばしましょう」と、力強く語った。
写真(上)は、ちょうちんの下で太鼓のリズムに合わせて品良く踊る踊り子たち。写真(中)はバトンタッチする盆連協の松本・新会長(左)と高崎・前会長。写真(下)は、踊り初めを楽しむ踊り子たち。


更新日:2012年7月1日 日曜日 23:08

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