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日本情緒たっぷり♪愛宕山地蔵盆~置き灯籠147基
「日本の盆踊りの情緒を感じさせる」と讃えられる和歌山県橋本市東家3丁目の真言律宗・妙楽寺=岩西彰真(いわにし・しょういん)住職=所領の愛宕大権現(あたごだいごんげん)愛宕山で、8月24日夜、地元有志80人でつくる「あたご会」=笹山積穂(ささやま・みずほ)会長=主催の「地蔵盆・灯ともし」の行事が行われた。
愛宕山は市街地の北側JR和歌山線を超えた小高い丘にあり、本殿には本尊・将軍地蔵が祭られている。この日午後1時から、岩西住職と地元の善男善女が、般若心経1000巻を読経し、市民の家内安全などを祈った。
日没後は80段の長い石段の両側とその周辺に、計147基の〝置き灯籠〟の1基1基にろうそくに火がともされ、各灯籠に書かれた「無念無想」「色即是空」などの、祈念文が浮かび上がる。境内中央の櫓(やぐら)のまわりには、2重、3重の踊り子の輪ができる。高野口の若衆が、自分たちで持参した太鼓を、踊るように叩く。ゆかた姿の女性や子供たちが、郷土伝統の「やっちょんまかせ」や「かわさき踊り」などの曲に合わせて艶やかに踊った。
橋本市盆踊り連絡協議会の松本宇市(まつもと・ういち)会長は「私たち、こんなに歴史的な舞台で、楽しく踊れて幸せです」と話し、大勢の輪の中で踊り続けた。
この「地蔵盆・灯ともし」の行事は終戦後、長らく途絶えていたが、6年前に「あたご会」が復活させた。笹山会長は「毎年、盛り上がりを見せていて、うれしい限りです」と言えば、岩西住職と母・康子(やすこ)さんは「皆様のお陰です。きょうも大勢の方々が参加してくれて、素晴らしい地蔵盆ができました」と口をそろえていた。
写真(上)は日本情緒たっぷりの愛宕大権現の盆踊り。写真(中)は愛宕山の石段は幾つもの置き灯籠で飾られた。写真(下)は「皆様のお陰」と喜ぶ岩西住職と母・康子さん。