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日本一!担ぎ屋台♪~トラック荷台に隅田八幡秋祭り

鎌倉時代の放生会(ほうじょうえ=殺生を戒める宗教行事)を起源とする、和歌山県橋本市隅田町垂井の「隅田八幡神社の秋祭り」(同県無形民俗文化財)を、全国の人々に知ってもらおうと、同市境原のカキウチ商事株式会社=垣内憲一(かきうち・のりかず)社長(51)=は、5月15日、自社の大型トラック(15トン)を「和み和らぐ 和歌山からはじまる旅」というキャッチフレーズと、名物「隅田八幡神社の担ぎ屋台(かつぎだんじり)」のカラフルな写真シールで飾った。
これは、素晴らしい紀州路を知ってもらう全国キャンペーンの一環で、和歌山県トラック協会が協力企業を10社募集。沢山の応募企業の中から、抽選によりその1社にカキウチ商事が選ばれた。
この日、トラックの荷台(箱形)後部の観音開きの扉表面(高さ約2・6メートル、幅約2・4メートル)に、専門業者が隅田八幡神社の秋祭りに登場した「境原の担ぎ屋台」と、威勢よくハッピ姿で練り歩く若衆のカラフルな写真シールを貼付。
その光景は、まさに境内狭しと揺さぶられる担ぎ屋台、それを飾る唐獅子(からじし)や鷲(わし)の姿を、金糸銀糸で織り成した絢爛豪華な幕、威勢よく練り歩くハッピ姿の若衆。まるで賑やかな笛太鼓の音さへ聴こえてきそうな雰囲気。「私たちは、地球温暖化防止、環境問題に取り組んでいます」(公社・和歌山県トラック協会)と記したトラック・ロゴも示されている。
このトラックは16日未明、さっそく大阪経由で広島方面に向けて出発。今後、全国津々浦々の人々に、隅田八幡・秋祭りの良さを感じてもらうことになる。
カキウチ商事は、本来なら同協会から提供される、例えば「那智の滝」「高野山・奥の院」「白良浜(しららはま)」などの写真の中から選択、トラック荷台に貼付するが、垣内社長は隅田八幡神社の氏子で、「境原だんじり保存会」の会長。それだけに〝郷土の担ぎ屋台〟に対する思い入れは、誰よりも深く、同協会と隅田八幡神社に「ぜひ、郷土の秋祭りをアピールしたい」と懇願、双方とも認めてくれたという。
垣内社長は大阪で会社員を経験した後、28歳の時に、中古トラックを購入して運送業に転身。平成25年には法人化し、兵庫県神崎町にも営業所を持ち現在、トラック23台(4~15トン)で、北は仙台から南は佐賀まで全国展開中。
一方、平成27年4月に「境原だんじり保存会」会長に就任し、今年4月からは毎月1回、境原区民センターで、地元住民による「笛太鼓の練習」を実践。少子高齢化の中で、郷土の秋祭り伝承に働きながら、「これからも、できることなら橋本市のキャラクター・はしぼうを活用するなど、トラックの箱形荷台で役立つことがあれば、積極的に取り組みたい」と、意欲を見せていた。
写真はトラック荷台後部を飾った隅田八幡神社境内を練り歩く境原の担ぎ屋台と見上げる垣内社長。


更新日:2016年5月16日 月曜日 00:00

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