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初詣・国城神社で甘酒どうぞ♪標高552mの山頂

弘法大師・空海が、高野山往来の途中、必ず合掌したと伝えられる和歌山県橋本市西畑の国城山(くにぎさん)山上の国城神社(くにぎじんじゃ)境内で、平成28年元旦の午前7時から、地元有志で組織する国城委員会が、初詣客に甘酒を振る舞う。天気予報では、そう寒くない正月日和になりそうで、同委員会委員の素和治男(そわ・はるお)さんは「歴史ロマン溢れる国城山で、家族安泰を祈り、明るい新春を迎えてください」と勧めている。
この国城山(標高552メートル)は、征夷大将軍・坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ=758~811)ゆかりの聖山。国城神社は八幡(はちまん)大明神、天照大神(てんしょうだいじん)、荒神(こうじん)、春日(かすが)大明神、愛宕(あたご)大明神の「五社(ごしゃ)」を祀っている。
郷土伝説によると、「弘法大師・空海が、橋本の賢堂と高野山を結ぶ黒河道(くろこみち)=国史跡=を往来した際、今は「明神ケ田和(みょうじんがたわ)」と呼ばれている「峠(とうげ)」(標高約400メートル)で立ち止まり、酉(とり=西)の方角にある国城神社を仰いで、手を合わせたと伝えられている。
その黒河道は、山麓の農家が、野菜類を高野山に奉納する、いわゆる「雑事(ぞうじ)のぼり」の際、必ず使った古道であり、高野山との関りが非常に深い。国城山上では、元旦の夜明け、東の空が晴れ渡った際には、ごく稀(まれ)に万葉集にある「かぎろひ=曙光(しょこう)」が見られることもあるという。
12月31日、国城神社の五社には注連縄(しめなわ)を飾り、日本国旗と紫地に白字で「奉納 国城神社」と染め抜いた大旗、山麓から同神社までの参道には、約500本の奉納旗が林立して風になびく。境内には甘酒用のお湯を沸かす釜2つと薪(たきぎ)が用意され、すべて迎春準備が整っている。
境内からは和泉葛城山から大和葛城山にかけての連山と、手前の紀の川や橋本・伊都地方の町並みが一望できる。境内隅には男女トイレ、展望台には双眼鏡(無料)、休憩所には3人掛けの長椅子4脚があり、楽しい雰囲気でいっぱい。
国城山への登山ルートは、南海和歌山線・紀伊清水駅付近から登る市道・清水~西畑線と、同市賢堂の定福寺(じょうふくじ)付近から登る市道・賢堂~国城山線がある。
素和さんは「ここには国城剣友会や少年野球の児童、健脚のハイカーらが徒歩で、高齢者らは車で来られます。くれぐれもお互いに気を付けてお越しください」と言っている。
写真(上)は国城神社境内に用意された甘酒接待の大釜。写真(中)は美しく風になびいて林立する奉納旗。写真(下)は山河の景色を楽しめる国城神社の双眼鏡。


更新日:2015年12月31日 木曜日 15:23

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