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子供たち輪禍に遭わないで!~ドライバー安全運転を
登校の子供の列に車が突っ込むという、悲惨な事故が後を絶たない中、和歌山県橋本市の「橋本こども園」=野上紀代(のがみ・のりよ)園長=で、5月20、21両日、「園児たちが輪禍に巻き込まれないように」と、交通安全・体験教育が行われた。体験指導にあたった交通指導員の阪口繁昭(さかぐち・しげあき)さん(86)は「私たちは子供たちに交通ルールを教えますが、それとともにドライバー自身が、安全運転を心掛けてほしい」と訴えている。
この交通安全・体験教育は、阪口さんら交通指導員3人が担当。20日に橋本こども園の橋本園舎(同市東家)で3~5歳児63人、21日に橋本東園舎(同市原田)で2~5歳児52人と地元の児童約10人を対象に行われた。
室内に教材用の踏切・遮断機、横断歩道、信号機を設置。阪口さんが踏切と横断歩道(信号機付き、信号機なし)の正しい渡り方など、手本を示して見せた後、児童たちに横断を体験させた。
阪口さんが横断歩道前で、「車の運転手に見えるように、このように手をひろげ、高く上げる。右、左、右と、しっかり見て、車は来ないか、車がちゃんと止まったかを確かめる」と言いながら誘導。「この正しい渡り方、きっと守ると、約束してね」と念を押すと、児童たちは「ハーイ」と元気に応えていた。
野上園長は「子供たちは、交通指導員さんの制服姿に興味を持った様子で、熱心に交通ルールを学びました。この体験を何回も繰り返すことで、交通事故の危険を免れることになります」と、謝辞を述べていた。
阪口さんは、20日朝、大阪府豊中市の市道で、登校中の小学生の列に、女性会社員運転の乗用車が突っ込み、児童1人が重体、5人が重軽傷を負った事故を取り上げ、「ドライバーは、横断歩道はもちろん、あらゆる場所で、安全運転に心掛けてほしい」と訴えていた。
写真は交通指導員から「交通安全・体験教育」を受ける橋本こども園の児童たち=橋本東園舎で=橋本市総務部総務課公共交通・安全係撮影。