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絶景、紀の川鉄橋を撮る~私の撮影スポット

和歌山県橋本市の紀の川に架かる南海高野線の鉄橋。正しくは紀の川橋梁と呼ぶが、誰もが鉄橋で慣れ親しんでいる。1922年2月に着工。2年後の24年11月に橋本~学文路間が開通した。全長217・3メートル。90年の歴史が刻まれている。最近の出来事といえば、昨年9月の12号台風による豪雨で川が増水、橋脚がずれてレールがくの字型に曲がり、1か月間も不通になった。
高野線の単線区間の魅力が伝わる撮影スポットを紹介しよう。誰でも先に挙げるのは、九度山町の国道370号沿いにある高地.笠木から望む雄大な自然の中を走る鉄道だが、それに次ぐロケーションと問われれば、紀の川鉄橋とその周辺の風景と答えたい。
簡単に紹介しよう。鉄橋の下には、お年寄りらのスポーツ広場であるグランドゴルフ場、約330種類の植物が観察できる「学びの森」がある。今の時期、そこにはサクラやギンヨウアカシア、タンポポなどが咲き乱れて、鉄橋撮影の付加価値を高める。
また、川の高台に建つマンション橋本市再開発住宅から、児童公園に咲くサクラと新芽を出した一本の柳、川の流れと鉄橋、そして、鉄橋の向こうの美しい山並みが、まとめて一望できる。こんな贅沢な光景の中、特急「こうや」や観光列車「天空」が、橋上をゆっくりと走ってゆく。
私はカメラを「連写」に設定し、一度に30~40枚のシャッターを切る。橋上を行き交う電車を5回撮ると、200枚を超える時も。
撮り終えた時、どんな〝絵〟になったのか、待ちきれずにパソコンに取り込み、一枚一枚を画面で確かめ、残す画像を選んでDVDに書き込んでいく。作業は深夜に及ぶこともあるが、私にとって至福のひとときである。
写真(上)は高台にあるマンションから見た眺め。写真(中)は群生するタンポポを手前に「こうや」を狙う。写真(下)は満開近くなったサクラと高野山行きの「天空」いずれも今年4月初め撮影。
                           (フォトライター 北森久雄)


更新日:2012年4月15日 日曜日 00:01

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