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香料や製油など3社が橋本進出~自然環境が抜群

企業誘致を進めている和歌山県橋本市に、3企業が新たに進出することが決まり、3月21日、そのうちの1社である大阪市城東区新喜多の富士香料化工株式会社(中村敏章社長)と和歌山県、橋本市の3者による進出協定調印式が行われた。木下善之市長は「企業誘致で雇用を促進し、人口増加を図りたい。企業立地条件は橋本が最高」とアピールしている。
富士香料化工は、1964年に資本金3000万円で設立。従業員数は正社員29人、非正社員10人で、製菓、製パン、デザート、飲料など食品用各種香料の専門メーカーとして研究開発、製造販売を行い、売上高は年間7億円。
今回、紀北橋本エコヒルズの敷地6734平方メートルに管理、製造棟など3棟(鉄骨延べ2845平方メートル)を新設。投資予定額は4億円(建物・設備)。新規地元雇用7人を含む計12人の雇用を考え、2014年7月の操業を予定。将来、本社、工場機能を橋本へ移し、年間の売上高は従来通り7億円でスタートするが、毎年1000万円の増益を目指す。
この日、中村社長と木下市長、県伊都振興局の潰滝順一局長が、市役所2階市長応接室で、進出協定に調印。木下市長は「当市には南海電鉄の所有地を中心に約3500区画の住宅地がある。人口減少の中、先ず企業誘致を進め、雇用促進を図りながら、人口減少に歯止めをかけたい」と説明。「富士香料化工には、職員一同力を合わせ、遺憾なきよう働きたい。ぐるりに弘法大師が開いた高野山、修験道の大峯山、葛城山、さらに紀ノ川が流れる素晴らしい環境がある。繁栄を祈ります」と挨拶。井上勝彦市議会議長や潰滝順一局長も「進出に感謝します」「道路網などインフラ整備に努力します」と延べた。
これに対し、中村社長は「新工場は先代社長の希望だった。絶妙のタイミングで進出を決めた。当社にとって、最も大切な環境(空気、水)が橋本にあり、大阪にも近い。ここから安心安全な製品を提供したい」と抱負を語った。
一方、紀北橋本エコヒルズには東京都中央区八重洲の理工協産株式会社(杉浦滋彦社長)と、大阪府柏原市河原町の岡村製油株式会社(岡村博光社長)の2社の進出も決まっており、3月26日、和歌山県知事室で両社長と仁坂吉伸知事、木下市長の3者で進出協定に調印する予定。
理工協産は1946年に設立。資本金6000万円。正社員147人、非正社員19人。食品工業用洗浄剤、殺菌剤の製造販売を行い年間売上高は48億3000万円。紀北橋本エコヒルズの敷地16887平方メートルに、延べ床2880平方メートルの工場を建設。投資額約8億円(建物と機械設備などで、土地代は除く)。新規地元雇用6人を含め計14人の雇用を考え、来年3月の操業を予定している。
岡村製油は明治の創業で1937年に設立。資本金は1億5000万円。正社員90人、非正社員15人で、食用植物油、キシロース、長鎖二塩基酸類を製造。年間売上高は54億5600万円。紀北エコヒルズむの敷地25859平方メートルに延べ15500平方メートルの建物を建設。投資額(対物・機械設備で、土地代は除く)。新規地元雇用8人を含む13人を雇用、2014年3月の操業を目指している
同市の木下善之市長は、2005年8月、「企業誘致で雇用促進を図り、経済基盤をつくりたい」として、商工支援室(現・企業誘致室)を設置した。同市の「紀北橋本エコヒルズ」が、市北部丘陵地を開発造成した企業用地(南海電鉄、UR都市再生機構、橋本市所有)は、計約150ヘクタールにのぼる
これら3社の進出により、県市と企業間の進出協定数は「紀北橋本エコヒルズ」で13社・工場、ほか市内4社の計17社・工場となった。うち操業企業数は「紀北橋本エコヒルズ」5社・工場、ほか市内3社・工場の計8社・工場となっている。
写真(上)は進出協定に調印する中村社長(中央)と木下市長(手前)潰滝局長(右側)、写真(中)は調印後の挨拶をする中村社長(中央)。写真(下)は調印後の記念撮影をする中村社長、木下市長ら。


更新日:2012年3月21日 水曜日 22:57

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