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古里・橋本の国城登山22年~東家の仲間10人

ふるさとの山を愛する人たちが集まり、1989年(平成元年)から郷土の山に登り続けているグループがある。和歌山県橋本市東家の仲間10人でつくる「東家国城マウンティンクラブ」(阪本俊三会長)で、会員らは「山頂で四季を感じ、ふるさとを展望するのは、最高の喜びです」と言っている。
同クラブは同市を流れる紀ノ川の南側にそびえる国城山(標高552メートル)を愛する仲間たちで結成。会員は建築士や大工、会社員ら職業もまちまちで、今は60~70歳代になっている。
会員は原則、毎月第3日曜日に国城山頂まで登山。荒天以外は、橋本市役所周辺の各自宅を出発し、同市賢堂、清水、学文路の3ルートのうち、紀ノ川の橋本橋から同賢堂を経て、約1万歩の道のりを、約1時間余かけて、登り続けてきた。
この間、約10数年前には、大型台風が国城山を直撃し、国城神社やそれを覆っていた杉やヒノキは、ことごとくなぎ倒された。同クラブは国城神社御遷宮、社務所建設などに際し、浄財を寄進。神社近くに枝垂桜2本を植樹したり、山道沿いに菜の花を植えたりしてきた。
1月22日の国城登山には、阪本会長はじめ、恩地保住さん(76)、稲垣侑さん(74)、森下哲次さん(73)、丹下清さん(68)、神谷全さん(68)の6人が参加。途中、何度か休息をとりながら、快晴の坂道を登ってきた。
この日、拝殿や展望台からの見晴らしは最高で、眼下に紀ノ川がうねる。流域には和歌山県振興局、橋本署、橋本商工開館、橋本市役所、橋本市教育文化会館、橋本小中学校、JR南海橋本駅が見える。向こうに林間田園都市の高層建物や、三石山など大阪府県境の山々がかすむ。一行は、坂道を登りながら、何度も振り返り、その景色を心に刻んできた。
境内では、昼食をとり、心置きなく歓談する。ごとも時代や青春時代、壮年時代のこと。すでに鬼籍に入った友人たちのこと。東家の地車、盆踊りなど区の行事のこと。〝浮世小路〟などでの、酒付き合いのこと。野菜やラン栽培のこと。仲間たちの健康長寿のこと、政経談議のことなど。いつ国城山を訪れても、各自の主張、話題はつきない。
稲垣さんは「私たちは、自分たちの生まれ育ったまちが好きです。国城神社に参拝した後、紀ノ川流域のわがまちを見ます。昼食をいただきながら、無礼講にものを言い合います。こんなに楽しいことはありませんよ」と、にっこり。
阪本会長は「国城登山は、山の高さも、歩行距離も手ごろで、健康づくりにも最適。今後も国城登山は続けます。私たちが植えた枝垂桜は、もすぐ綺麗に咲きますよ」と、胸を張っていた。
写真(上)は国城神社で記念撮影する〝東家国城マウンティンクラブ〟の面々。写真(中)は山麓の紀ノ川北岸から眺めた国城山。写真(下)は国城神社わきの枝垂桜をバックに記念撮影する会員たち。


更新日:2012年1月25日 水曜日 21:02

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