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障がい克服、母娘で名演奏♡来月、橋本の音楽サロン

障がいを乗り越えて「親子で奏でる音楽会」(チェンバリーハープ・ヴァイオリン)が、11月に和歌山県橋本市柏原376の4、木下加寿子(きのした・かずこ)さんの音楽サロン「リュスモーネ」(月の光)で開かれる。

地元在住でダウン症の古川亜友美(ふるかわ・あゆみ)さん(31)と、母の伸子(のぶこ)さん(74)らが出演。木下さんは「ぜひ、親子演奏を楽しんでください」と言っている。

木下さんはハンマーダルシマ―奏者。平成22年(2010)春、現在の自宅兼音楽サロン「リュスモーネ」を新築。音楽教室を開く一方、一流の演奏家を招いてコンサートを開き、多くの人々に喜ばれている。

その木下さんに中学3年の時から、ピアノを習ってきたのが亜友美さんだが、ダウン症のため次第に演奏が出来なくなった。

そこで木下さんは、「ピアノにかわる楽器を作れないものか」と必死で考案を重ね、平成25年(2013)、ついに「チェンバリーハープ」(商標登録)を開発した。

これはダウン症の人や、楽譜を読めない人のために完成させた楽器で、印に沿って絃を弾くだけで美しいメロディーを奏でることができ、木下さんは亜友美さん母娘にその演奏方法を教えてきた。

平成26年(2014)に「リュスモーネ」で初めてコンサートを開いたり、大阪の高校や橋本の紀和病院などで、ボランティア演奏に出向いたりすると、生徒も高齢者らも「心救われた」「元気もらえた」と感激。何通もの感謝の手紙も届いている。

今回の「親子で奏でる音楽会」は、11月28日(日)午後1時30分開場、同2時開演。橋本からは亜友美さん母娘が出演して、「カッチー二のアベマリア」や「ショパンのノクターン(夜想曲)」など7、8曲を演奏する予定。

亜友美さんは「母と一緒に演奏できるので、とてもうれしいです」と微笑み、伸子さんも「亜友美はいい楽器に出会えた。弾けば弾くほど、奥が深いです」と感謝していた。

奈良県からは庄司百合恵(しょうじ・ゆりえ)さんと母・郁子(いくこ)さんが出演してヴァイオリンを演奏する。22歳の時、自閉スペクトラム症と診断された百合恵さんは、その後、第4回「いかるが音楽コンクール」弦楽器一般部門1位を受賞している。

入館料は大人2000円、当日2300円、高校生以下500円。問合せ・申込みは木下さん(電話=090・2062・0692)へ。

写真(上、下)はチェンバリーハープを演奏披露する古川亜友美さん(右)と母の伸子さん=10月26日、伊都振興局で。写真(中)は古川亜友美さん=チラシより。


更新日:2021年10月27日 水曜日 00:00

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