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空海も見た?!実南天まっ赤♡橋本・三石山不動寺
弘法大師・空海の修行地、和歌山県橋本市山田812の高野山真言宗・三石山不動寺=佐藤妙泉(さとう・みょうせん)住職=は、この正月・松の内、大師堂周辺などで群生する南天の実が真っ赤に色づき、参拝・観光客に自然の清々しさを感じさせている。
同寺発行の案内紙「みついしやまのお不動さん」(創刊号)によると、同寺裏山の「手水瀧」は延暦13年(791)、21歳の弘法大師が草庵を結んで修行した場所。実南天は大師も眺めたに違いない。
同寺・大師堂の境内の手水場では、青銅の龍の口から聖水を放ち、実南天や高野槇が浸され、別の手水場では「紀州百選 不動 滝名水」の幟旗や、「お水は不動明王からの贈り物、天地の恵みに感謝して、いただきましょう」と書いた看板が立つ。
大師堂の裏側では、大師が瀧で出逢ったとされる不動明王の石像が立ち、その背後では真っ赤な実南天の房がいっぱい。400メートル先の「手水瀧」に通じる登山道では、木々の陰から沢山の実南天が、新春の日差しを浴びていた。
昨年4月に同寺を任された尼僧・佐藤住職は、「手水瀧へ登るときは、寺の杖を自由にお使いください。残雪などに注意して、滑らないように気をつけてださいね」と、やさしく気遣ってくれる。
小学生時代に同寺へ遠足にきたフォトライター・北森久雄(きたもり・ひさお)さんは、「春は桜、秋は紅葉、冬は実南天が素敵です。長らく無住寺でしたが、佐藤住職のご就任で、寺も自然も、すべてが生き生きと感じられて、うれしいです」と喜んでいた。
写真(上)は真っ赤な実南天と三石山不動寺。写真(中)は大師堂の裏庭に立つ不動像と背後から燃え立つような実南天。写真(下)は手水舎に浸かるの真っ赤な実南天と龍の口から溢れる聖水。