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認知症の高齢者ら見守る♡橋本市・QRコードを提供
認知症の高齢者らの「見守り活動」に取り組んでいる和歌山県橋本市は7月1日から、徘徊(はいかい)中の行方不明者を市民が発見した際、その人の衣服などに貼られた「QRコード」を携帯電話などで読み取ると、瞬時に家族や保護者らに発見情報が伝わるという、県内初の新たな活動を始めた。
橋本市健康福祉部いきいき健康課の話によると、認知症の高齢者らは「むかし暮らした家に帰りたい」「会社に行かなければ」などという思いで外出し、途中、道に迷って、帰宅できないケースが多い。
そこで平成28年(2016)度から警察、消防と連携して「高齢者等見守りネットワーク事業」を始め、今回は新しく医薬品卸大手の東邦ホールディングス株式会社(東京)から、帽子や衣類に貼る布製の「耐洗ラベル」や、カバン・杖などに貼ると暗闇の中で光る「蓄光シール」を導入した。
これは徘徊中の高齢者らを市民が発見した際、その人の衣類や杖などに貼られた「耐洗ラベル」や「蓄光シール」のQRコードを携帯電話などで読み取れば、自動的に家族・保護者に発見情報が届き、家族・保護者が「どこシル伝言板」サイトを介して、直接交信できることになる。
この認知症・高齢者らの「見守り活動」希望者は7月1日以降、同市健康福祉部いきいき健康課の窓口で登録申請すれば、「耐洗ラベル」と「蓄光シール」が提供され、多くの市民協力で見守ってもらうことができる。
7月16日(木)午後1時30分~3時30分には、橋本市保健福祉センター3階・多目的ホールで、「どこシル伝言板・見守り安心シール」事業説明会も開催され、ケアマネージャーや民生委員、児童委員、関係機関の人たちが出席することになっている。
写真(上、下)は帽子や衣類に貼るQRコード付きのラベル=橋本市提供。写真(中)は高齢者のQR付きラベルをスマートフォンで読み取る女性の絵=「どこシル伝言板」チラシより。