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「誰だってケアメン」〜認知症や介護の勉強会〜

「誰だってケアメン〜肩肘はらない男の介護勉強会〜」が、6月27日、和歌山県橋本市城山台の紀見地区公民館の「紀見サロン」で始まった。第1回目は、講師の橋本市健康福祉部いきいき長寿課の北岡嘉久・課長補佐が「高齢者の課題と現状」をテーマに「認知症問題」を語り、「相互扶助の地域づくり」を強調。参加した約20人に介護パワーを与えた。
同公民館は多くの〝団塊の世代〟が居住するベッドタウンにあり、若尾成俊館長が「高齢化の中、安心した暮しには、住民の介護の力が必要」と考えて企画、北岡・課長補佐に講演依頼した。北岡・課長補佐は橋本市が行った「介護関係アンケート調査」や「認知症のお年寄りへの対応」(監修=新井平伊・順天堂大学医学部精神医学講座教授)などの資料や冊子を配布。
先ず「私は平成17年(2005)4月に父を亡くしました。母がリューマチを患う父を最後まで介護しました。私には当時、介護知識がまったく無く、親孝行もできなかったので、残念な思いをしました。以来、ケアマネの資格を取得するなど、介護の勉強をし、今は介護問題を皆さんに知ってもらうことが、親孝行だと考えています」と前置き。
きょうのタイトルの「ケアメンとは、介護を楽しみ、自分自身も成長する男性を言います(Yahoo Japan 亀井肇さん)」と切り出した。
橋本・伊都地方の高齢化率(橋本市24・5%、高野町38・8%、九度山町36・4%、かつらぎ町32・2%)を述べ、認知症について「老化による物忘れは、体験の一部分を忘れても全体は忘れない」が、「認知症は体験の全体を忘れる」と解説した。
また、「治るもの」と「治らないもの」を挙げ、「認知症の予防」には「魚や野菜、肉をバランスよく摂る食生活」と「毎日30分のウォーキングとラジオ・テレビ体操」の大切さを訴えた。
「介護予防事業」については、筋力トレーニングなどを行う〝げんきらりー教室〟のDVD映像をスクリーンで紹介。「体重減少、便秘の緩和、ひざの痛みの緩和」と「楽しみや生きがいの場」になっていることを説明。
さらに「認知症の方に対する正しい接し方」のDVD映像を紹介。「認知症の方には、どんな場面でも尊厳をもって接し、しからない、無視しない、やさしく気をまぎらす、無理強いしない」という「認知症ケアのポイント」を話した。
最後に若尾館長が「もしも介護問題でわからないことがあったら、橋本市の〝いきいき長寿課〟(電話0736・33・3705)に相談すればいいのですか」と質問。北岡・課長補佐は「どうぞ相談してください」と答えていた。
参加した防災士で介護予防応援隊の山林勝さん(69)は「私は今年2月、軽い脳こうそくを経験しました。今後、自分を含めて、家族や友人、あるいは誰が、介護を求めることになるかわかりません。今のうちに、しっかり介護の勉強をしておきます」と話していた。
この「肩肘はらない男の介護勉強会」の第2回目は7月31日(水)に橋本市介護保険課職員が「高齢者施策と介護保険」、第3回目は8月30日(金)に介護保険事業所職員が「認知症理解と介護技術の習得」をテーマに講演する。時間はいずれも午後1時半から約2時間。
写真(上)は北岡・課長補佐の講演を熱心に聴く介護勉強会の参加者たち。写真(中)は講演する北岡・課長補佐。写真(下)は参加者に配布された冊子や資料。


更新日:2013年6月27日 木曜日 22:25

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