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天野の里づくりの会に総務大臣賞♪地域活性化に貢献
世界遺産・丹生都比売(にうつひめ)神社のある和歌山県かつらぎ町天野地区で、その環境保全や歴史文化を伝承し、地域活性化に貢献しているとして、「天野の里づくりの会」=谷口千明(たにぐち・ちあき)会長=が、総務大臣賞を受賞することになった。谷口会長は9月30日、伊都振興局で受賞の経緯・概略を説明して、「とてもうれしいです。会員全員で協力し、さらに頑張りたい」と誓った。
同会は正会員63人、地区外のサポート会員44人の計107人で構成。平成16年(2004)に丹生都比売神社が世界遺産に登録され、天野の里の参拝・観光客が急増したことから、2年後に「天野の里づくりの会」を発足させ、同19年4月から地域活性化に尽力した。
同神社に平安時代から続く「御田祭」(県指定無形民俗文化財)継承をはじめ、町石道(ちょういしみち)の見回り、里山保全、野菜・果樹栽培、竹パウダー(土壌改良剤)の開発、子供たちの田植え・稲刈り体験、天野地区への移住交流促進などに取り組んだ。
例えば、昨年秋には、企業の力で過疎地を元気にする、和歌山県「企業のふるさと」第1号・伊藤忠商事&天野(かつらぎ町)の活動10周年記念行事が、天野地域交流センター「ゆずり葉」(旧・天野小学校)で開かれた。
同社の社員や家族、同会会員ら計約100人が集合。和太鼓グループ「天鼓(あまづつみ)ジュニア」の演奏を聴いたり、昼食時にはバイキング方式で特産・天野米のおにぎりや、地元野菜などを味わったり。最後には人文字で「10」の字を描いて、ドローンで記念撮影、楽しく交流した。
今年も10月5日には稲刈り体験&自然保全活動(伊藤忠商事「企業のふるさと」)を予定。総務大臣賞の表彰式は、10月31日(木)、青森県で開かれる「全国過疎問題シンポジウム2019」(全大会)で行われる。
谷口会長は「お陰さまで、自然・文化の環境がいいということで、天野の里への移住者は、約4軒に1軒にのぼります。30~40歳代のご夫婦(子ども1人)が多いですね。私たちは皆様のご相談に乗り、移住された皆様と、仲よく暮らしています」と話していた。
写真(上)は記念撮影で「10」の人文字に並び気勢をあげる伊藤忠商事と天野の里づくりの会の参加者たち。写真中)はかつらぎ町発足60周年記念「かつらぎ町を元気にする地域づくりシンポジウム~過疎地域における地域づくりの取り組み~」パネルディスカッションに出席した谷口会長=右から2人目(今年2月)。写真(下)はユーモラスに演じる丹生都比売神社の御田祭。