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梅雨入り☂大賀ハス開花♪真土万葉の里・盆過ぎまで
万葉人が往来した〝飛び越え石〟で名高い和歌山県橋本市隅田町真土の「真土万葉の里」で、梅雨入り宣言の出た6月26日、美しい大賀ハスが咲き始めた。とくに7月中旬が見頃で、8月中旬のお盆過ぎまで、真土特有の趣(おもむき)を感じさせてくれそう。
〝飛び越え石〟は和歌山、奈良の両府県境を流れる落合川にあり、両岸から突き出た2つの巨石の間を水が流れ、万葉人は馬や徒歩で往来した。
万葉人は「白栲(しろたえ)に にほふ信土(まつち)の 山川(やまがわ)に わが馬なづむ 家恋ふらしも」(信土山の川で私の乗る馬が行き悩んでいる。家人が私を思っているらしい=作者未詳)と詠んでいる。
蓮池は同川西側の2か所にある。真土区の話では10数年前、奈良県御所市の寺院から譲られた大賀ハス=古代の実から発芽・開花したハス=を植栽し、丹精込めて育ててきた。
この梅雨シーズン、大賀ハスの無数の蕾(つぼみ)が次々生まれ、午前中に開花。午後は再び丸くつぼむ。雨の日は大葉に雨粒がころがり、雨上がりにはシオカラトンボ(塩辛蜻蛉)が戯れる。近辺には万葉人があらわれそうな雰囲気。
近くの「休憩所」(トイレ付)には、元・紀州へら竿師の堀江尚功(ほりえ・ひさよし)さん手づくりの、踊り子やフクロウなどの竹細工が置かれ、「ご自由にお持ち帰りください」と張り紙。ゆったりくつろげる。
真土万葉保存会の西田郁司(にしだ・いくじ)副会長は「当地では生ごみ堆肥で、季節の花を咲かせています。ぜひ、お楽しみください」と言っている。
真土万葉の里は、JR和歌山線「隅田駅」から東へ徒歩10〜15分の距離。京奈和自動車道・橋本東ICからも近い。駐車場は真土区の国道24号三差路を北側へ上がった右側にある。
写真(上、下)は綺麗な真土万葉の里の大賀ハス。写真(中)は大賀ハスで戯れるシオカラトンボ=昨年7月の記録写真。