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アユ泳ぐ北又川を綺麗に♪上西会長ら清掃活動
和歌山県九度山町北又川口の春日大明神境内わきを流れ、玉川(=紀伊丹生川)や紀の川に注ぐ北又川で、玉川峡愛好会の上西進(うえにし・すすむ)会長らが、ごみ収集を実践した。5月30日は「ごみゼロ(5・3・0)の日」、上西会長は「アユ・アマゴなどの繁殖できる自然環境を大切にし、ごみの不法投棄はしないように」と訴えている。
今回の清掃現場は春日大明神、八坂大明神や、「四国三十七写 弘法大師」と記して、阿弥陀如来像を祀るお堂の境内。周囲は檜(ひのき)や樫(かし)、椎の木々に覆われ、すぐ南東側の約30メートル下を北又川が流れている。
北又川は、国城山(くにぎさん)南側の雪池山(ゆきいけやま=標高約930メートル)の黒河(くろこ)付近を源流とし、北又川口で玉川に注ぎ、九度山町の九度山橋下流で紀の川に合流している。
春日大明神の境内近くには、昭和後期~平成初期、7世帯約40人が生活していたが、今は1世帯2人に減少。同地出身者4人と上西さんは、玉川や紀の川を汚さないようにと考え、3日がかりの清掃活動に取り組み、ごみ収集量は軽トラック2台分にのぼった。
不法投棄されたごみは、断崖状の下で袋に詰め込み、ロープで引上げたが、その中身は空き缶、空き瓶、トタン類、ビニール袋などで、かなり遠い時代から捨てられ、漂着したようだった。
この境内は昔、同地をはじめ、周辺集落の人々が集まり、正月3が日の参拝、どんど焼き、子どもの節句の餅まきなどを行ってきた。今は人口減少により、参拝のみになっている。
上西会長は「私たちは、ふる里の玉川峡や五光の滝などで、皆様に気持ちよく過ごしていただけるよう、今後もごみ収集を続けます。ご協力をお願いします」と話していた。
写真(上)は北又川のごみをロープで引き上げる上西会長。写真(中)は不法投棄されていた金属ごみのいろいろ=上西会長の軽トラック荷台。写真(下)は深緑に包まれた春日大明神の境内。