ニュース & 話題
子供支援「ぽれぽれ」開所♪橋本で佐藤・元校長ら
つらい境遇の子供たちや高齢者らの居場所をつくり、子供たちの夢や希望を叶えたいという、一般社団法人「はしっ子えがおサポート」(愛称「ぽれぽれ」)が、和歌山県橋本市胡麻生207の古民家に設立され、5月12日、「ぽれぽれ開所式」が開かれた。橋本市立小学校長や同市教育福祉連携推進室長として尽力した佐藤昌吾(さとう・しょうご)理事長は、「皆さま、地域の憩いの場に、どうぞご協力を」と訴えていた。
佐藤理事長は、やむを得ない事情により、一人で食事している子供たちの胸中を思い、これまで、食事を提供する「こども食堂」の普及などに尽力してきた。
今回は、その拠点づくりとして、同じ思いを持つ家主から立派な空き家を借り受け、思いを共有する男女理事5人で、「ぽれぽれ」を旗揚げした。拠点は木造平屋建ての和風建築で元々、室内は畳の間だったが、今は和室1室、洋間3室に改造。子供たちの食事、学習、休息、交流などが、楽しくできるようにした。
この日の開所式で、佐藤理事長は「ここを子供と大人の出会いの場、交流の場、笑顔をつなぐ場としたい。愛称の『ぽれぽれ』とは、スワヒリ語で『ゆっくり』と言う意味です。皆さま、どうぞごゆっくり、おくつろぎください」と挨拶。共感の拍手が起きた。
来賓の平木哲朗(ひらき・てつろう)市長は「昨年、こども食堂の開設支援を、広域連携型ガバメントクラウドファンディングで訴えたところ、全国から寄付が集まり、目標額を達成できました。『ぽれぽれ』に関しては、行政として出来るだけの支援をしたい」と述べ、司会役の船井真紀子(ふない・まきこ)理事は「よろしくお願いします」と頭を下げていた。
和歌山大学の堀内秀雄(ほりうち・ひでお)名誉教授の「激励の言葉」などの後、佐藤理事長と坪井俊雄(つぼい・としお)理事が「ぽれぽれ」看板を除幕。教育関係者や協力住民ら約60人の出席者が開所を祝った。
「ぽれぽれ」の事業概要は次の通り。
◇学習支援=毎月4~8回の学習機会を提供。協力金は月4回2000円、8回3000円。◇体験学習=夏休みの宿題や作品づくり応援。材料費など必要。◇こども食堂=毎月1~2回、みんなで食事を作ったり、食事を楽しんだり。参加費は子供100円、大人300円。
◇フードバンク活動(もったいないをなくす)=農家や企業などから提供された米や野菜、調味料などを無駄なく、こども食堂や福祉施設などへ届ける。◇リュース活動(同)=子供たちに役立つ図書や参考書、辞典、未使用の文房具などを、必要な方へ譲り合う。
◇地域の居場所活動=子供たちが学校で学んでいる時間(午前10時~午後3時頃)、小さな子供を持つ親から高齢者まで、利用できるカフェ・ランチを開催する。◇各種相談=家庭・学校生活での子供の悩み、親の就業や子供の相談に対し、先輩ママや専門職がアドバイス。
問い合わせは「ぽれぽれ」(電話=0736・26・8454、携帯=090・6608・8450、FAX=0736・26・8451)。
写真(上)は除幕式後の記念撮影=右から佐藤理事長、坪井理事、船井理事。写真(中)は心落ち着く「ぽれぽれ」の和室と洋室。写真(下)は古民家「ぽれぽれ」の外観。