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書家・後藤さん喜寿個展♪5月・和歌山市の緑風舎

紀北地方の文人墨客でつくる「紀北文人会」の会長で書家の後藤加寿恵(ごとう・かずえ)さん(77)=和歌山県橋本市東家=は、5月4(金)・5(土)・6(日)の3日間、和歌山市野崎165の音楽ホール&ギャラリー「緑風舎」で、後藤加寿恵「書」の個展(喜寿記念回顧展)を開く。後藤さんは書家の故・西林凡石(にしばやし・ぼんせき)氏の二女で、今回「如何に環境に恵まれ、人に恵まれ、学ぶことができたか」と感謝し、「ぜひ、ご観覧ください」と言っている。観覧無料。
後藤さんは7歳の頃から父に師事。昭和47年(1972)に「洗心書道教室」を開塾して「画廊はしもと」を開廊。昭和55年(1980)から約15年間、著名な書家の故・榊莫山(さかき・ばくざん)氏に師事した。
後藤さんは橋本ユネスコ協会事務局長でもあり、個展は平成2年(1990)から和歌山、大阪、奈良をはじめ、米・ニューヨークなどで計7回、書と能面展などはスペインやインド、タイなどで10回開催。
その活躍が評価され、橋本市文化賞、和歌山県社会教育功労賞、文部科学大臣賞を受賞している。
今回の「喜寿記念回顧展」では、江戸時代初期の俳諧師・服部嵐雪(はっとり・らんせつ)の「梅一輪いちりんほどの暖かさ」や、自作の「年を重ねて夢失わず」など、心に染み入る作品を出展する。
同時に歯科医師で能面師でもあった亡夫・後藤光基(てるもと)氏所蔵の「コレクション展」も併設。硯(すずり)や墨(すみ)、水滴(すいてき)のほか、棟方志功、山口誓子、高浜虚子らの書画作品も紹介される。
開館時間は4日午後1時~同5時、5日と6日は午前10時~午後5時。5日は「茶席」=1席(正午~)、2席(午後1時30分~)、3席(同3時~)=を開設。出席希望者は、あらかじめ出席時間を後藤さん(電話=090・4031・9683)に連絡する。出席無料。
後藤さんは会場で、観覧者に贈る予定の「喜寿記念回顧展」冊子に「書と私」と題し、「父は生涯筆一管によって生きた人で、私は墨の香りに包まれ筆や硯をおもちゃにして育った」と書き出し、「国際交流活動に長年携わり、各国で書道を紹介する機会に恵まれたことは大きな喜び」と説明。
さらに「墨色の美しさ、白と黒のバランス、軸装の技術などを称賛され、改めて書の芸術性に誇りを持つことができ、また美意識は世界共通であると感じた」と述懐。結びにガンジーの「永遠に生きるかのように学びなさい 明日死ぬかのように生きなさい」という言葉を引用し、「これからの余生のモットーとしたい」と記している。
会場・交通アクセス=南海・和歌山市駅前で、バス(1番乗り場)80・81系統に乗車、「北島」下車して徒歩約1分。車の場合、阪和自動車道・京奈和自動車道の「和歌山IC」から紀の川・北島橋方面へ走り約20分のところ。
写真(上)はジョージア トリビシ市の小学校でのワークショップで「平和」と書く後藤さん。写真(中)は柿沼盟子の句「墨に秘む色…」=後藤加寿恵さん書。写真(下)は文部大臣賞を受賞後の後藤さん=文部科学省の玄関前で。


更新日:2018年4月23日 月曜日 00:00

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