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『光』テーマに書作展♪水茎会~自詠の俳句・短歌も

和歌山県橋本市の女性書道家グループ「水茎会(みずくきのかい)」=杉本恵美子(すぎもと・えみこ)会長=主催の「水茎会書作展」が11月10日(金)、同市東家の橋本市教育文化会館4階で始まった。今回のテーマは「光」で、すべての作品に「光」の心が表され、それぞれの女性書道家の思いが伝わってくる。12日(日)まで。入場無料。
水茎会は平成4年(1992)に発足。現在会員は50~80歳代の21人。毎年1回、書作展を開催し、今年25回目。今回は「光」を主題に漢詩、仮名、現代詩・文の計51点を出展した。
杉本会長は、癒しの詩人・坂村真民(さかむら・しんみん=1909~2006)の詩から、「私の心が 燃えている日は 道の草木も 光りかがやき 私の體が躍っている日は 空の小鳥も 凛々となく」としたためている。
短歌結社「水甕(みずがめ)」同人の浦木逸子(うらき・いつこ)さんは、自詠短歌「さらさらと小壜(こびん)の中の星の砂 月の光をおびて青めり」と綴り、俳人・小西エミ子さんに学ぶ絹川多恵子(きぬがわ・たえこ)さんも自詠俳句「竹やぶの洩れ陽に光る花いばら」「ふるさとの山の紅葉も今見頃」と平易に記し、いずれも独自の息遣いで、すらすらと筆を運んでいる。
諏訪原蘇外(すわはら・そがい=本名・恵子)さんは「光風霽月(こうふうせいげつ)」と書いて、「雨あがりの晴れわたった月=胸中がさっぱり清らかなこと」と説明文を添えた。
浦木さんは「高校時代に石川啄木に魅かれ、短歌をはじめました。約10年前には、さらに毛筆で歌心を表現したいと決心、書の道に入りました」とにっこり。会の重鎮、後藤加寿恵(ごとう・かずえ)前会長は、次々訪れる鑑賞者を丁寧に案内する。
杉本会長は「私たちのグループ名は、筆あとを水茎と呼ぶところから、名付けられました。今回は各自、いろんな俳句や短歌、漢詩などの中から『光』を見出したり、自らのことばで『光』を詠ったりしたものなど、素敵な作品が多いと思います」と話し、多くの観覧を奨めていた。
水茎会書作展は、11日(土)は午前9時~午後5時、12日(日)は同9時~午後4時。
なお、同4階では「楽描(らくがき)会展」も併催。例えば、書家・寺前玲子(てらまえ・れいこ)さんが口紅で書いた「鼓舞(こぶ)」という綺麗な作品などが展示されている。
写真(上)は「水茎会書作展」で作品紹介する諏訪原恵子さん=中央。写真(中)は絹川多恵子さんの俳句作品。写真(下)は浦木逸子さんの短歌作品。


更新日:2017年11月11日 土曜日 00:00

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