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隅田八幡本殿・改修塗装へ♪正遷宮は秋祭り前後

国宝・人物画象鏡が伝わる和歌山県橋本市隅田町垂井の隅田八幡神社=寺本嘉幸(てらもと・よしゆき)宮司=の「正遷宮・奉祝祭(しょうせんぐう・ほうしゅくさい)が、今年の秋祭り前後に営まれることになり、同神社奉賛会は200本の幟旗を制作、市内北部の氏子区域に掲揚して、20年に1度の神社修復への取り組みを示している。
同神社の場所は、神功皇后(じんぐうこうごう)が外征(がいせい)後、大和の都に御還幸(ごかんこう)の途中、滞留された旧跡で、そこに貞観(じょうかん)元年(859)、八幡社を勧請(かんじょう)したのが創祀(そうし)とされる。
社宝の人物画象鏡(5、6世紀頃の制作)は国宝で、東京国立博物館に寄託。秋祭りは鎌倉時代の放生会(ほうじょうえ=殺生を戒める宗教行事)を起源とし、伝統の「御神輿渡御(おみこしとぎょ)=和歌山県無形民俗文化財=や、中将姫などの飾り幕の綺麗な担ぎ屋台(かつぎだんじり)が勇壮に練り歩く。
氏子区域は、同市北部(河瀬・下兵庫・上兵庫・中島・中下・芋生・真土・垂井・平野・山内・霜草、杉尾・境原・恋野・赤塚・中道・上田・須河・谷奥深)の19地域と広大で、とくに元旦祭や秋祭りなどは、大勢の参拝・観光客で大賑わいとなる。
奉賛会は、4月に本殿の祭神を隣の建物に遷(うつ)す「仮殿遷座祭(かでんせんざさい)」を行い、本殿の改修・塗装などを実施。9月には工事完了後の本殿に祭神を遷す「本殿遷座祭」、10月の同神社秋祭り前後には、修復完成を祝う「正遷宮・奉祝祭」を営むことにしている。
同神社は20年前の正遷宮には、境内西側に社務所を造り、40年前には境内南側の手水舎(ちょうずしゃ)など4棟をまとめた客殿を建設。静かで神聖な佇(たたず)まいとなっている。
ただ、本殿の朱塗りの梁(はり)や鴨居(かもい)、柱などは、塗料が剥げ落ち、白壁もくすんでいるので、今回、改めて彩色を施し、壁も塗り替える方針。
寺本佳文(よしふみ)禰宜(ねぎ)は「当神社が毎年楽しく新年を迎えられ、勇壮な秋祭りを繰り広げられるのも、皆様方のご貢献のお陰です」と感謝。地元の関係住民は「今年の秋祭りは、とくに心晴れやかに盛り上げたい」と張り切っている。
写真(上)は「今年10月の正遷宮」を掲げる隅田八幡神社の幟旗。写真(中)は今年の正遷宮を盛り上げそうな隅田八幡神社の秋祭り=昨年10月の写真。写真(下)は隅田八幡宮に飾られた日本画家・山内清治(やまうち・せいじ)さん筆・奉納の「酉の絵馬」と正遷宮を知らせる幟旗。


更新日:2017年2月17日 金曜日 00:00

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