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高野山・蓮池に放水の虹♪国宝不動堂わきで消防訓練

世界遺産・高野山真言宗総本山・金剛峯寺の壇上伽藍(だんじょうがらん=和歌山県高野町)にある国宝・不動堂わきのの蓮池(はすいけ)で、文化財防火デーの1月26日、山内一大掛かりな消火訓練が行われた。
金剛峯寺、町教委、町消防団・本部、県警高野幹部交番、高野山文化財保存会が主催。金剛峯寺自衛消防隊や町消防団などから、消防車6台とパトカー1台が出動、消防団員ら約70人が参加した。
先ず、消防車などの隊列が金剛峯寺前を出発。壇上伽藍の周辺を巡り、「火の元に注意して、文化財を守ろう」と啓発パレードした。
この後、池畔も水面も雪の積もった蓮池で、白煙筒を焚いて出火を演出。サイレンを鳴らし、駆け付けた消防車6台が消火栓や池の水を使って、ホースで一斉放水する。発煙筒の煙は、まるで火災のように真っ赤な煙に変わり、勢いよく上空を射るホースの水が、霧状になって落ちる際には、七色の虹(にじ)が架かった。
訓練の後、消防隊員ら全員が、壇上伽藍・中門(ちゅうもん)に整列。高野町の角濱正和(かどはま・まさかず)教育長と、高野山・金剛峯寺の山口文章(やまぐち・ぶんしょう)山林部長が挨拶。
2人はそれぞれ昭和24年(1949)11月26日早朝、奈良・法隆寺の金堂火災で、堂内の大半の壁画が焼損。昭和元年(1926年)12月26日未明には、高野山・金堂の失火により、本尊・大日如来像などが焼失した歴史を紹介。「文化財防護デーの26日には、必ず両火災を思い浮かべます」「皆様のお陰で住民の安全が守られてきました」「さらに活動・精進をお願いします」と謝辞・希望を述べていた。
写真(上)は左の発煙筒の煙が真っ赤になる中、蓮池の輪橋などから国宝・不動堂付近へ向けて放水する消防団員と空中に架かる七色の虹。写真(中)は壇上伽藍・中門に整列し角濱教育長や山口部長の挨拶を聴く消防団員ら。写真(下)は防火啓発を行う消防車の隊列=金剛峯寺前で。


更新日:2017年1月26日 木曜日 21:30

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