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心癒す日本画・現代アート・陶♪「和歌山3人展」開幕

高野山とその山麓在住の作家による「和歌山3人展」が7月22日、和歌山県橋本市学文路861の「ヒロ画廊」で始まった。高野山在住の陶芸家・三星善業(みつぼし・よしなり)さん(65)と美術家・光子クブリ(みつこ・くぶり)さん(70)、かつらぎ町在住の日本画家・豊岡佑美(とよおか・ゆみ)さん(44)で、画廊代表の廣畑政也(ひろはた・まさなり)さんは「作品作りに正直に取り組む3人の作品から、素晴らしい何かを感じ取ってください」と来館を呼び掛けている。7月31日(日)まで。入館無料。
三星さんは高野町高野山生まれ。目黒威徳(めぐろ・いとく)、森岡成好(もりおか・しげよし)両師に師事。高野町神谷に築窯(ちくよう)・独立。後に高野町杖ケ藪に穴窯(あながま)を築窯し、穴窯による灰釉(かいゆう)と焼き締め作品を制作中。
壺や茶器、徳利(とくり)、ぐい飲みなど35点を出展。いずれも高野山系の杉(すぎ)、檜(ひのき)、樅(もみ)、栂(つが)、赤松(あかまつ)、高野槇(まき)の高野六木を、薪(まき)や釉薬(ゆうやく)の灰として用い、心ゆくまで焼き切った作品ぞろい。三星さんは「わくわく感を楽しみながら作陶に挑んでいます」と語る。
光子さんは、山梨県生まれ。フィレンツェ美術大学を卒業。フィレンツェギャラリーフィーナ・ビッタリンで個展、ヒロ画廊でグループ展を開催するなど国内外で活動。
現代アート作品は、小さな石の欠片(かけら)の一つひとつを、白い紐(ひも)で飾るように結び、その石のかけら約160個を8列横隊に並べて、額(がく)に収めた作品15点を掲げた。石の欠片一つひとつを讃美しているようでもあり、心底感謝しているようでもあり…。見る人それぞれに独特の感覚を伝えている。
豊岡さんは兵庫県豊岡市生まれ。大阪芸術大学美術学科を卒業。大阪美術協会委員、京都日本画家協会会員、日本美術家連盟会員。かつらぎ町妙寺126の37の「Nojiギャラリー&カフェ~野路~」を運営。絵画教室で生徒指導。
80号の大作「夏の終わり」は、まだ蝉の鳴いている柿畑で描いた、しっとりとした青葉と青柿の情景。「残像」は、ほとんど枯れて繊維の透けた赤い鬼灯(ほおずき)を写し、過ぎ行く時を感じさせる。大小15点を出展。
廣畑さんは「3人は創作できる喜びを知り得ていて、正直に作品に取り組む『顔』をした、和歌山の作家陣であることに、しずかな矜持(きょうじ)を持っています」と、観覧を推奨している。
開館時間は午前11時~午後6時。会期中は無休。問い合わせは「ヒロ画廊」(電話0736・32・8320)。
写真(上)はヒロ画廊で開幕した「和歌山3人展」。写真(中)は陶芸ファンに応える三星さん。写真(下)は豊岡さんの日本画「夏の終わり」。


更新日:2016年7月23日 土曜日 00:00

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