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もぐら威しや生ごみ堆肥〜東又さんうまい野菜作り

ペットボトルで作った〝もぐら威し〟を畑に立て、生ごみ堆肥(たいひ)を使って野菜作りに取り組んでいる77歳の男性がいる。和歌山県橋本市東家の前区長で米穀店を経営する東又良一さんで、東又さんは「もぐらや害虫と格闘しながらの野菜づくりは、しんどいけど楽しいですよ」と張り切っている。
東又さんは約10年前から〝生ごみのリサイクル運動〟に取り組み、自宅近くの畑約300平方メートルで、生ごみ堆肥による野菜作りを実践している。
畑の脇には橋本市から無償貸与されたコンポスト4本を設置。近所の方々から収集した生ごみを、すべてコンポストで堆肥化。オカラとEM菌で作った市販の生ごみと併用して、野菜作りを続けている。
また、5年前からは、もぐら被害を防ごうと、わざわざ鹿児島県の農家から〝もぐら威し〟の制作方法を習得。ペットボトルを素材に、プロペラ状に工作し、高さ約1メートルの棒に取り付けて、計約30本を立てた。
畑の草は手で取り除いたり、地中をはい回るもぐらは、ぐるぐると音たてて回る〝もぐら威し〟で追い払ったり。
この自然農法で栽培される野菜は、ナス、キャベツ、レタス、ジャガイモ、ゴボウ、モロヘイヤ、スイカなど多種多様だが、さすがに農薬をほとんど使わないため、もぐらや害虫に食い荒らされ、イチゴは収穫寸前で枯れたり、タマネギは玉をえぐり取られたりしている。
それでも、できた野菜は逸品であり、東又さんは家族で食べる以外、ご近所などにも配り、「昭和時代の本物のおいしい野菜の味がする」と喜ばれている。
橋本市では、木下善之市長の発案で、現在、市内いたるところで、生ごみ堆肥を使った農作物や花の栽培が行われ、ごみ処理費用も大きく抑制されている。
東又さんは「畑はもぐらの穴だらけ、野菜も食い荒らされているので、〝もぐら威し〟の威力はいかほどのものか、よくわからない。ただ、自然農法なので、とれる野菜は、すべておいしいですよ」とにっこり笑い、空梅雨の下、汗を流していた。
写真(上)は東又さんがペットボトルで作った〝もぐら威し〟。写真(中)は〝もぐら威し〟の立つ畑で野菜を栽培する東又さん。写真(下)は生ごみ堆肥をつくるコンポスト。


更新日:2013年6月18日 火曜日 20:47

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