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玉川峡で源氏ボタル乱舞〜上西さん「ぜひ来てね」
和歌山県橋本市、高野町、九度山町の高野山麓を流れる玉川峡(紀伊丹生川)で〝源氏ボタル乱舞〟の季節が到来した。橋本市北宿の温泉宿泊施設「やどり温泉いやしの湯」(佐藤功樹支配人)では、入浴・宿泊客に対し、源氏ボタルの見物場所を地図などで案内している。
玉川峡に最も詳しい〝やどり地域振興協会〟の上西進理事長(76)の話によると、源氏ボタルの見物場所は、橋本市彦谷の成瀬(なるせ)~五六の淵(ごろくのふち)の約3キロ間。美しい幽玄の世界を見せている。
とくに源氏ボタルが飛び交っているのは、成瀬と五六の淵のほか、彦谷の鮎の瀬、橋本市と九度山町の境界付近の犬戻(いぬもどり)周辺で、いずれも午後8時~同10時ごろ、長さ100~300メートルにわたって無数の蛍火が点滅するという。
源氏ボタルの乱舞は〝空梅雨〟にもかかわらず、6月10日頃から始まり、今月いっぱいが見頃で、7月上旬には〝平家ボタル乱舞〟に変わると予想している。
玉川峡で生まれ育った上西さんは「子どもの頃、玉川峡で沢山生息していた源氏ボタルが、昭和28年(1953)7月18日の紀州大水害で激減しました」と述懐。「それ以来、私は玉川峡でホタルのえさのカワニナを見つけると、急流から岩陰に移し、カワニナが繁殖するように努めてきました。それだけが原因とはいえませんが、最近では源氏、平家ボタルが沢山見られるようになりました」と喜び、「ぜひ家族連れお仲良し同士、連れもてホタル見物に来てください」と呼びかけている。
玉川峡のホタル情報は「やどり温泉いやしの湯」(電話0736・32・8000)、橋本市観光協会((電話0736・33・3552)へ。
写真(上)は、源氏ボタルの乱舞が見られる玉川峡の成瀬付近。写真(中)は「やどり温泉いやしの湯」のそばを流れる玉川。写真(下)は源氏ボタル乱舞が見られる鮎の瀬付近。