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オオルリ!ガラスに衝突…中西さんら無事救命

和歌山県橋本市の玉川峡で、片方の翼に重傷を負った日本三大鳴鳥(めいちょう)の一つ〝オオルリ〟が、日本野鳥の会和歌山県支部の副会長・中西正和さんらの〝リレー看護〟で無事元気を取り戻した。今は和歌山県動物愛護センター(紀美野町国木原)へ預けられ、手厚く介護を受け、紀州の空へ飛び立つ日を待っている。
このオオルリが重傷を負ったのは、4月21日(日)の白昼のこと。場所は橋本市宿の玉川峡にある温泉・宿泊施設「やどり温泉いやしの湯」。その食堂・テラス側の透明の窓ガラスに、峡谷を飛び回っていたオオルリが、激突して落下、右の翼を骨折したらしく、飛べなくなった。同施設から「どうか助けてやってほしい」と通報を受けたのは、鳥獣に詳しい玉川漁業協同組合理事の石川純二さん。あいにく所要で電車内にいたため、石川さんは知人で〝野鳥愛護の第一人者〟と言われる中西さんに、携帯電話で救護を依頼した。
中西さんは、ただちに車で現場に急行。動けなくなっていたオオルリを自宅へ搬送した。野鳥は栄養を摂取しないと、急激に体力を消耗、短時間で死に至る。しかし、人間の指で、エサを与えようとしても、恐怖心から簡単にはクチバシを開けない。
そこで、中西さんは大阪府河内長野市のボランティア〝レスキュー隊〟のメンバーに連絡をとり、車で県境を越えて、給餌道具を拝借。その道具を使ってオオルリのクチバシを開けて、エサを与え続けた。
この介護のお陰で、オオルリは無事一命をとりとめ、元気を回復。中西さんは車でオオルリを和歌山県動物愛護センターに運び、後の世話を依頼した。オオルリは、右の翼さえ完治すれば、大空へ放鳥できることになる。
オオルリはスズメ目ヒタキ科で、体長はスズメより少し大きい程度。「ピーリーリー」と清澄な声で鳴き、ウグイスやコマドリと並ぶ日本三大鳴鳥の一つ。準絶滅危惧種。日本へは春に飛来、峡谷に棲んで繁殖し、寒くなると東南アジア方面へ去り越冬するという。
普段から、市内の小学生らに野鳥の知識や、野鳥のブローチ作りを指導している中西さんは、「建物の透明ガラスには、はっきりと大空が映るので、野鳥は大空と間違えて、よく衝突します。オオルリは、石川さんやレスキュー隊の皆さんとの協力で、何とか救うことができました。お互いに野鳥を大切にしましょう」と語った。
後日談=オオルリは数日後に元気を回復し、動物愛護センターが大空に無事放鳥した。
写真(上)は中西さんの給餌で元気を回復したオオルリ。写真(中)は手のひらの中でかわいい表情を見せるオオルリ。写真(下)は透明ガラスに衝突し負傷したオオルリ。

更新日:2013年4月26日 金曜日 12:40

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