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南海電車29日ぶり紀ノ川鉄橋渡る~〝仮復旧OK〟
南海高野線・紀ノ川鉄橋(和歌山県橋本市)が、台風12号により異状を生じ、橋本~紀伊清水駅間で不通になっていたが、10月3日、同鉄橋の〝仮復旧工事〟が完了し、同電鉄は10月4日始発から、難波~極楽橋駅間の全線で平常運転を再開した。運転再開は、先月5日の運休から29日ぶりで、通勤通学客は「やれやれ」と胸をなでおろしている。
同電鉄は台風の後、鉄橋の異常を発見。橋本駅側(北側)から3本目の橋脚が、上流(東側)へ最大約60ミリ、同じくレールが最大12ミリ移動していた。原因は、同橋脚の基礎部分の川底が、激流によりえぐられたためで、同電鉄は次の台風15号が去った後、仮復旧工事を行っていた。
同電鉄は「工事完了後の点検で安全確認ができたので、運転を再開することに決定した」としている。
4日朝、同鉄橋では、運転士が慎重に運転、電車は10キロ前後の速度で行き来した。同電鉄では、鉄橋の橋脚の基礎部分で、水深や川底の状態を綿密に点検。恒久的安全に向けて、作業を続けていた。
同電鉄は、橋本~紀伊清水駅間を、小型バス3~10台で代行運転したが、同市南部や九度山町の乗降客の中には、マイカーで林間田園都市駅まで走り、近くの駐車場に止めて、乗車に乗り換える人もいた。「これで、ふだんの生活のリズムに戻れる」と喜んでいる。
更新日:2011年10月4日 火曜日 10:27