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検校さんCD「真土山哀歌」発売♪コンサート出演へ

和歌山県橋本市在住のシンガーソングライター・検校(けんこう)たかおさんが、同市真土の「万葉の里」を舞台にした万葉歌7首に曲を添え、アコースティックギターで歌い上げる「真土山哀歌」が、犬養万葉記念館主催の「万葉の歌音楽祭」審査員特別賞を受賞。そのCDを発売するとともに4月29日(土・祝)、5月7日(日)、5月20日(土)、奈良県明日香村や橋本市、和歌山市で「受賞記念「最後のふるさと」「CD発売記念」コンサートに出演する。
検校さんは福岡県出身、大阪育ちで現在、大阪市内の大学職員。若い頃にロードレース(自転車競技)で、再三、高野山に登る途中、自然豊かな橋本の魅力にひかれ、約25年前には大阪から橋本に移住した。
検校さんは中学・高校時代からギター弾き語りやバンド活動を展開。ヤマハポプコンや大阪のラジオ放送に出演したが、23歳で結婚を機に活動を停止。3年前その沈黙を破り、こころ潤む「最後のふるさと橋本」を作詞・作曲。昨年は万葉の歌にオリジナル曲を付けた「真土山哀歌」で、犬養万葉記念館主催・万葉の歌音楽祭審査員特別賞を受賞した。
今回「真土山哀歌」や「最後のふるさと橋本」など4曲を収録したCDを和歌山市のルル・ミュージック=岩橋和廣(いわはし・かずひろ)=から発売。その記念コンサートを開催。先ず4月29日(土・祝)午後2~3時、奈良県高市郡明日香村岡1150の犬養万葉記念館ホールで音楽ライブ。検校さん(歌・ギター)、田中章悟(たなか・しょうご)さん(ギター)が出演。岡本美三千代(おかもと・みちよ)館長が特別講話を行う。観覧無料。犬養万葉記念館ホール(電話=0744・54・9300)。
5月7日(日)午後2時~同4時には、橋本市柏原376の4の音楽サロン リュスモーネで、「検校たかお 最後のふるさと橋本コンサート」を開催。検校さん、田中さんはもちろん、アイリッシュユニット・アシュリンさんや吉田陽子(よしだ・ようこ)さん(ティンホイッスル)、木下加寿子(きのした・かずこ)さん(ハンマーダルシマー)が友情出演する。参加費1000円(1ドリンク付き、限定60人)。音楽サロン リュスモーネ(電話=0736・32・9679)。
5月20日(土)午後7時~同9時には、和歌山市狐島298の1のLURU HALL(ルルホール)1階LURU MUSICで検校さん、田中さん、宮本静(みやもと・しず)さんらが出演。参加費は500円(フリーソフトドリンク)で、限定33席となっている。LURU MUSIC(電話=073・457・1011)。
検校さんは4月21日、和歌山県伊都振興局で記者会見し、「万葉集に詠われた真土など、橋本のまちが大好きです。コンサートでは心こめて歌います」と話していた。
◇真土山哀歌
紀伊(き)の国に止(や)まず通はむ 妻の杜(もり)
妻寄しこせぬ 妻と言ひながら
真土山 夕超え行きて 盧前(いほさき)の
角太川原(すみだかわら)に ひとりかも寝む
いで我(わ)が駒(こま) 早く行きこそ真土山
待つらむ妹(いも)を 行きてはや見む
橡(つるはみ)の衣解(きぬと)き 洗ひ真土山
本(もと)つ人には なほ及(し)かずけり
白たへに にほふ真土の山川に
我が馬なづむ 家恋ふらしも
大和には聞こえ 行かぬか大我野の
竹葉刈り敷き 盧(いほり)せりとは
あさもよし 紀伊へ行く君が真土山
超ゆらむ今日 雨な降りそね
◇真土山哀歌(訳)
紀伊の国に 絶えず通おう妻の杜よ
妻を授けたまえ 妻というからには
真土山を 夕方超えていって
盧前の隅田の河原で一人寝るのか
さあ馬よ早く行ってくれ(真土山)
待っているであろうあの娘を 行ってすぐ見たい
橡(つるばみ)の衣を解き 洗ってまた打ち
古女房には やはり及ぶものがない
白い布のように輝く 真土の山川で 馬が行き悩んでいる
家のものが恋しがっていると見える
大和には聞こえていないものか 大我野の
竹の葉を刈り敷いて わびしく仮寝していると
(あさもよし)紀伊へ行く あの方が真土山を
今日あたり越えているはず 雨よ降らないでおくれ
写真(上)は伊都振興局で「真土山哀歌」を披露する検校さん。写真(中)は検校さんのCD「真土山哀歌」。写真(下)は万葉人が馬または徒歩で激しく往来した落合川の〝飛び越え石〟=右の巨石は大和側、左の巨石は紀州側。


更新日:2017年4月22日 土曜日 00:00

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