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高校生、建設業を体験〜橋本の業界〜未来の活躍期待
和歌山県かつらぎ町妙寺の県立紀北農芸高校・環境工学科(土木コース)の生徒たちは、同県高野町細川の国道370号沿いで、道路改良の工事技術を体験学習した。
未来の建設業界と未来の担い手をつなぐ、厚生労働省の「つなぐ化」事業の一環で、橋本市建設協会会長の奈和建設・乾芳之(いぬい・よしゆき)社長が取り組んだ。
同高校の船越晃伸(ふなこし・あきのぶ)教諭らが引率する1、2年生12人が、作業着姿で参加した。
先ず、乾社長は「この仕事、昔は3K(きつい、汚い、危険)と言われたが、今は素敵な3K(休日あり、給料良し、希望あり)に大転換、とても良くなった」と説明。
さらに、「建設業は人々の生活に不可欠であり、災害時には大活躍して、人命救助などに働きます。今日は安全第一に学んでください」と話した。
社内授業では、同社の幹部社員が工事現場のドローン映像などをスクリーンで紹介、わかり易く解説した。
生徒から「この仕事の起業の仕方は」との質問に対し、幹部社員は「ひとり親方は誰でもできる。先ず自ら雇われ、知識と技術を身につけたうえで、起業することが大切です」と教えた。
さらに、「この仕事のやりがいは」との質問には、「丹精込めたコンクリート建造物の仕上がりですね。また、山崩れなど災害復旧工事で、人々に貢献できる喜びです」と応えると、生徒たちは深く頷いていた。
弘法大師・空海が開いた高野山へ登る国道370号・改良工事現場では、「スマートフォンと杭(くい)ナビを使っての測量技術」や、「ユンボ(掘削用建設機械)の運転操作」などを体験。真剣な表情でその技術力を学んでいた。
乾社長は「建設業の仕事の素晴らしさを感じてもらえた。今後も、私たちの建設協会(35社加盟)で、この体験授業を続けたい。国づくりに重要な仕事なので、若者たちには、逞しい人生を切り開いてほしい」と期待していた。
写真(上、中)は建設現場の測量技術を学ぶ生徒たち。写真(下)はユンボ運転操作の体験風景。