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へら竿「山彦工房」新設♡橋本〜個展開き人材育成へ

紀州へら竿のまち、和歌山県橋本市清水の竹漆家(ちくしつか)・山彦忍月(やまびこ・しづき)さん(66)は、市立旧・清水保育所を借用改造して、新しいへら竿作りの「山彦工房」を開設した。
山彦さんは同工房で個展開催や、へら竿の講演なども予定しており、「へら竿の素晴らしさを国内外に発信して、人材育成に努めたい」と誓っている。
山彦さん=本名・山上薫誉(やまうえ・しげよし)=は紀州製竿組合の元組合長。平成15年(2003)に継式釣竿(竹とカーボン素材の融合竿)を特許原簿登録。日本、韓国、中国で「山彦」などを商標登録している。
新工房は旧・清水保育所(鉄筋平屋220平方メートル)の室内を改造して、「火入れ」や「漆塗り」などの各工程に合う作業場を設けた。広い遊戯室などは講演・研修に活用される。
山彦さんは平成19年(2007)に株式会社シマノと新しい竿の共同開発を始め、2年前から竹とカーボン素材を合わせた新竿「天舞」を販売している。
さらに、書家の青柳美扇(あおやぎ・びせん)さんとのコラボレーションで、へら竿作りの技術を生かし、「筆の軸」を製作するなど活躍中である。
山彦さんは5月20日、伊都振興局で記者会見に臨み、「6月には山彦工房で、へら竿の個展を開催したい(コロナ禍の状況次第で変更もある)」と発表。
さらに将来は「へら竿作りの講演、後継者の人材育成などに力を注ぎ、SNSや個展を通じて、新しいへら竿の価値観の発信拠点としたい」と意欲を示していた。
写真(上)は新しいへら竿の「山彦工房」=マスクを外してもらい撮影、向かって左が山彦さん。写真(中)はへら竿技術を生かして仕上げた「筆の軸」。写真(下)は自作のヘラ竿を披露する山彦さん=伊都振興局で。


更新日:2021年5月21日 金曜日 00:00

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