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紀州へら竿、全国・優秀賞♡田中さん・亀の蒔絵入り

和歌山県橋本市隅田町河瀬の竿師・田中和仁(たなか かずひと)さん(52)手作りの、亀の蒔絵(まきえ)入りの「紀州へら竿」が、第45回「全国伝統的工芸品公募展」で、見事、優秀賞(日本伝統工芸士会会長賞)を獲得した。
田中さんは、紀州製竿組合長の頃、組合員らと協力して「紀州へら竿」の約100年の歴史を徹底調査。平成25年(2013)には、その竹竿の工芸価値が認められ、日本伝統的工芸品に指定。今回の受賞により、さらに人気が高まりそう。
受賞作は竿の穂先から真竹(まだけ)、高野竹(こうやちく)、矢竹(やだけ)をつないだ「紀州へら竿」(長さ4・2メートル)で、今回、その手元に初めて日本石亀(いしがめ)の蒔絵を施した。
同公募展は一般社団法人・伝統的工芸品産業振興協会が主催。全国で約4400人の伝統工芸師がおり、そのうち205人が254点を出品。田中さんの「紀州へら竿」は高く評価され、計14人14点が優秀賞に選ばれた。
すでに東京・国立新美術館で展示後の12月18日(金)〜来年1月7日(木)、東京都港区赤坂の伝統工芸青山スクエアで、優秀作品展を開催。受賞式は1月15日(金)に東京の明治記念館で行われる。
田中さんは「過去の受賞者と、その凄い作品を見て、私にはとても無理と思いました。でも、出展を薦められ、1年半がかりで製作、全くの無欲で応募しました」と説明。「今回の受賞には、驚きと感激でいっぱいです。これを力に、素晴らしい紀州へら竿づくりに励みます」と誓っていた。
写真(上)は紀州へら竿の手元に蒔絵を施す田中さん。写真(中)は田中さん筆の紀州へら竿の日本石亀の蒔絵。写真(下)は竿の出来具合を確かめる田中さん。


更新日:2020年12月19日 土曜日 00:00

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