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金剛山のロマン♡登頂1500回・尼川さん句集出版

修験道の開祖・役小角(えんのおづぬ)ゆかりの金剛山の登山1500回を達成した、和歌山県橋本市北馬場の俳人・尼川健次郎(あまかわ・けんじろう)さん(77)が、句集「ロマン溢れる 金剛山」を出版した。
大阪俳人クラブ会長で俳句会・河内野の山下美典(やました・みのり)主宰は、序文で金剛登山と健康の良さ、句集出版、今後の俳句歴に期待し、拍手を送っている。
金剛山(標高1125メートル)は、大阪・奈良の両府県境にある名山。尼川さんは昭和60年(1885)9月5日、妻の珠美(たまみ)さん(故人)と共に初登頂した。自然の豊かさに魅かれて、春・夏・秋・冬、金剛登山を重ね、今年8月27日には、当面目標である「1500回登頂」を成し遂げた。
尼川さんは大阪府八尾市の俳句結社「河内野(かわちの)」同人で、金剛登山1500回を人生の節目と考え、株式会社国際印刷出版研究所(大阪)から、句集「ロマン溢れる 金剛山」(B5判139ページ)を出版した。販売はしない。
その内容は「金剛山麓」「金剛山中」「金剛山頂」を舞台にした俳句で、これまでの特選・入選句(計約1400句)から、自選の約1000句を紹介した。
尼川さんは、この句集を金剛登山や俳句仲間、親類関係などに贈呈するとともに、指導者の山下・河内野主宰や出水青陵・同人会会長らに謝辞を述べ、「今後も句作りに励みたい」と誓っている。
句集内容の一部は次の通り。
「金剛山麓」
春=心ゆくまで見届けし散る桜
夏=芍薬や妖艶にして一目ぼれ
秋=蜩に背中押されて下山道
冬=また一つ咲く寒梅に励まされ
「金剛山中」
春=渓流の岩に散り染む花吹雪
夏=水澄みて川底深く魚光る
秋=神々し滝を彩る渓紅葉
冬=寒晴れて今年の一歩金剛登山
「金剛山頂」
春=陽光に樹々一斉に芽吹く春
夏=風鈴の音色浄土に導かれ
秋=我年令を自問自答の敬老日
冬=極寒の氷河に立ちて自然知る
「雑詠 四季」
春=啓蟄やまた共生の始まりか
夏=静かなり妻を偲んで蛙聞く
秋=行く夏を惜しむかの如ほうし蝉
冬=風呂吹きの大根の柔さ妻の腕
写真(上)は出版された句集「ロマン溢れる 金剛山」。写真(中)は句集を飾る金剛山の葛木神社などの写真。写真(下)は金剛登山1500回を達成し登山仲間と記念撮影する尼川さん(前列右から2人目)=辻上嬉代美(つじうえ・きよみ)さん撮影・提供。


更新日:2020年10月22日 木曜日 00:00

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