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弘法大師の道191人走る!山谷さんV・修行に感銘

弘法大師・空海が若い頃に修行した奈良県吉野山~洞川(どろがわ)~高野山の〝弘法大師の道〟を走る「Kobo Trail 2017」(同実行委員会主催)が、5月21日、世界遺産「大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)」の一部を含む同ルートで開かれた。
「Kobo Trail」は、飛鳥・奈良時代の呪術者で、修験道創始者の役小角(えんのおづぬ)が 大宝元年(701)に開いた吉野山の根本道場である「金峯山寺(きんぷせんじ)」と、吉野郡天川村洞川(どろがわ)の2地点を出発地点とし、高野山真言宗総本山・金剛峯寺の壇上伽藍(だんじょうがらん)・根本大塔をゴールとする2コースで実施。
全国各地から20歳代~60歳代の健脚191人が参加して、金峯山寺出発コース(55・7キロ)と、洞川温泉出発コース(42・4キロ)の男女計4コースに挑戦した。
これら「弘法大師の道」は、高低差1000メートル以上もあり、とくに天川村の切抜峠(きりぬきとうげ)は、直角に近い急斜面で、そこに取り付けられたロープを握り、よじ登らなければならない険しさ。
金峯山寺出発の長距離コースで見事優勝を飾ったのは、吉野郡川上村出身で長野市丹波島在住の会社員・山谷良登(やまたに・よしと)さん(46)で、山谷さんは7時間41分50秒の最高タイムで金剛峯寺・壇上伽藍の根本大塔にゴールインした。
もちろんその後も、新緑と薫風の奥の院方面から、壇上伽藍・蛇腹道(じゃばらみち)を駆け抜けてくる参加者が続き、その堂々たる走りぶりは、大勢の参拝・観光客を驚かせていた。
感激のゴールインを果たした山谷さんは、根本大塔の隣の金堂の日陰で休憩。「私はきょうのKobo Trailで、弘法大師・空海が、ランニングシューズのない時代、実に大変な思いで修行したことがわかりました」と感想。「その道を懸命に走れたことがうれしい。この優勝は先ず、病気入院中の父に報告したい」と喜びを語っていた。
写真(上)は高野山・根本大塔前に着いた山谷さん。写真(中)は根本大塔・階段上にゴールインする山谷さん。写真(下)はランナーが次々走り抜ける新緑の壇上伽藍・蛇腹道。


更新日:2017年5月22日 月曜日 00:00

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