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天に祈る女性の横顔♡真夏の雲芸術~ゴジラも颯爽と
高野山麓の和歌山県橋本地方は8月2日の日曜日、長梅雨(ながつゆ)明けの真夏を迎えて、大空には若々しい積乱雲でいっぱい。その白雲は、新型コロナ退散を祈るような綺麗な女性の顔や、山上を駆け廻るゴジラの巨体など、刻々と姿・形を変えて、迫力満点の自然芸術を繰り広げた。
この日、橋本市の気温は23~32度。直射日光が強く、通り雨に見舞われた地域では、車道も歩道も湯気が立った。喫茶店に入った途端、表で土砂降りの雨音が響き、帰り際にはからっと晴れるという、有難くも天の采配をいただく人もいた。
同市東家の真言律宗「妙楽寺」愛宕山付近を歩くと、南の国城山系の大空は、まるで動く雲芸術の展示館。わずか30分程度で、約10点の〝動く造形〟を鑑賞することができた。
例えば、その雲の形は、長髪の女性が天を見上げて、誰かの安寧を心から祈っている。紀伊山地を駆ける怪獣は、まるで昭和29年(1954)頃上映の東宝映画「ゴジラ」(第1作)そっくり。巨大な蛙・自来也(じらいや)は、背中に忍者の姿こそないが、大きな目玉をぎょろつかせて身構える。
いよいよ日本列島は、台風シーズン到来。紀伊山地の空に入道雲が沸き立ち、雲芸術に出会う機会も多くなる。画家や詩人、カメラマンは、今夏も「雲の造形」に拍手をおくり、自らを噛みしめることになりそう。
写真(上)は新型コロナ退散を祈る女性の雲。写真(中)は山上を駆ける怪獣ゴジラの雲。写真(下)は目玉をぎょろつかせる自来也の雲。
更新日:2020年8月3日 月曜日 00:00