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高野山金剛峯寺~疫病退散!殃死者供養~全末寺でも

新型コロナウイルス感染拡大で、緊急事態宣言が全国に発令中の5月3日、和歌山県高野町の高野山真言宗総本山・金剛峯寺=葛西光義(かっさい・こうぎ)座主・管長=は、高野山壇上伽藍(だんじょうがらん)金堂で、新型感染症の「物故者追悼法会」、根本大塔で「早期終息祈願法会」を営んだ。
この日、金堂大広間に葛西座主・管長や山内寺院住職ら約30人が着座。葛西座主・管長が導師を務め、土砂加持(どしゃかじ)の祈祷や読経で犠牲者の冥福を祈った。
朱塗りの根本大塔では、南院(なんいん)住職の内海照龍(うつみ・しょうりゅう)大僧正や山内僧侶ら10数人が着座。本尊・大日如来像の手前に不動明王の掛軸を掲げ、導師の内海大僧正が護摩木を焚いて、僧侶全員で読経。感染症の早期終息を祈った。
葛西座主・管長の「疫病退散・殃死者(おうししゃ)供養法会 願文」を奏上した添田隆昭(そえだ・りゅうしょう)宗務総長は、「私たちはお大師様と同じように全世界の殃死者を供養し、疫病退散を祈りました。今後も全末寺、全宗団あげて、法要に取り組みたいと思います」と話していた。
金剛峯寺は、国の緊急事態宣言発令に伴い、全山諸堂の拝観と御朱印受付を停止。同町も「不要不急の外出自粛」を訴え、拝観停止や外出自粛は、宣言解除まで続く。
毎年、GW(ゴールデンウィーク)中は、国内外から大勢の参拝・観光客でにぎわうが、今は人影がほとんど見られず、大通りの商店街もシャツターを降ろして閑散としており、僧侶も住民も静かに元の活況を待ち望んでいる。
◇葛西座主・管長の「疫病退散・殃死者供養法会 願文」の全文内容は前ページに掲載。
写真(上)は高野山・金堂で営まれた新型感染症の「物故者追悼法会」。写真(中)は桜の向こうの金堂へ進み行く葛西・座主管長。写真(下)は根本大塔で土砂加持の祈祷を行う内海・大僧正と読経する山内僧侶ら。


更新日:2020年5月4日 月曜日 00:03

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