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橋本の2団地に避難勧告!台風10号~翌朝には解除
大型台風10号は8月15日午後、近畿地方を暴風雨域に巻き込みながら、西日本を日本海へ縦断した。和歌山県橋本地方は、強い暴風雨から免れたものの、紀の川支流・大谷川が増水するなど、一部地域で浸水被害の心配が高まった。
橋本地方は時折、強雨に見舞われたが終日、小雨が降ったりやんだり。風速は2メートル前後、最高気温は約29度。不安定な空模様に市民は落ち着けない。
奈良・大台ケ原を源流とする紀の川は、早朝から濁流が渦巻き、どんどん水量が増すばかり。これに伴い、同市南馬場の大谷川は、紀の川に流れ込めなくなる。
橋本市危機管理室は午前9時50分、市内全域に「警戒レベル3」(避難準備・高齢者等避難開始)を、さらに午後4時45分には同市学文路と南馬場の一部(紀陽団地・七福団地)に「警戒レベル4」(避難勧告)を発令している。
この日午前9時30分頃、古佐田郵便局の裏側歩道に降り立つと、南海電車が紀の川鉄橋をゆっくり渡る。日本女性初の金メダリスト・前畑秀子さんの通称「飛び込み岩」は増水で見えない。同11時頃には、紀の川・大谷川の樋門付近で、大型排水ポンプ車が待機し、排水準備に追われていた。
同市担当職員は「今のところ、河川の氾濫や浸水、人命財産の被害情報などはありません」と話している。
追記=橋本市危機管理室は8月16日午前6時50分、市内に出ていた警報解除を受けて、すべての避難情報を解除し、避難所を閉鎖したと発表した。
写真(上)は紀の川鉄橋を渡る南海電車とその下を流れる濁流。写真(中)は大谷川の排水に取り組む大型排水車。写真(下)は水量を増す紀の川=左は国城山側、右は橋本駅側の国道24号。