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稚アユ、紀の川に放流♪児童ら「水と命」の尊さ学ぶ
和歌山県橋本市彦谷の学校法人きのくにこどもの村小学校の1~6年生児童26人は、5月16日朝、同市向副の紀の川で「稚アユの放流体験」をして、水と命の尊さを学んだ。
橋本ライオンズクラブ=畑野富雄(はたの・とみお)会長=が主催し、紀ノ川漁業協働組合=川口恭弘(かわぐち・やすひろ)組合長=が後援した。
同漁協がトラック(水槽)で磧(かわら)に運んだ稚アユは、体長約10センチで、計約3000匹。南紀地方の海産アユを約3か月間、養殖場で育てたという。
この日の天候は、晴れたり曇ったりで、気温は25度前後とやや暑い感じ。クラブ員約20人が見守る中、子供たちは稚アユをポリバケツで運び、水際から次々放つと、元気よく上流へ泳いで行った。
川口組合長は「このアユたちは、奈良県五條市あたりまで遡上(そじょう)して、今度は産卵のために、ここまで戻ってきます。それも豪雨に見舞われると、一気に流されるので、大変です」と話した。
6年生の楠本望結(くすもと・みゆ)さん(11)は「あの稚アユたち、元気に育ってほしいです。自然っていいなと思いました」と感想を述べ、阿部祐子(あべ・ゆうこ)さん(11)も「稚アユはぬるぬる、ぴちぴちして、かわいかった」と、白い歯を見せていた。
畑野会長は「この稚アユ放流は10数年ぶりです。子供たちに紀の川の景色や水流、稚アユの命の大切さを感じてもらえたので、よかったと思います」と話していた。
同漁協では今シーズン、紀の川にアユ3トン(約30万匹)を放流。5月18日(土)にアユ漁解禁となり、大勢の太公望が友釣りなどを楽しむことになる。
写真は橋本市の紀の川で稚アユ放流体験に挑む「きのくにこどもの村小学校」の児童たち。