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幸村の「六文銭弁当」できた♪九度山中・生徒ら体験
戦国武将・真田幸村ゆかりの和歌山県九度山町の町立九度山中学校=中西章(なかにし・あきら)校長=の1年生33人は、地元のボランティアグループ運営の「真田いこい茶屋」=坂上京子(さかうえ・きょうこ)代表=の女性たち8人の指導で、11月22日、真田家・家紋の「六文銭弁当」づくりを初体験した。
九度山は真田幸村が大坂城出陣までの14年間、家族らとともに閉居した舞台。「真田いこい茶屋」は平成21年(2009)、地元女性らが地域活性化を目指し、真田のみち(九度山商店街)で発足させた。
幸村を讃える逸品販売の中でも、地元食材を使った創作弁当は「六文銭弁当」や、高野山の参詣道・町石道(ちょういしみち)を思う「町石弁当」、安産を願う慈尊院の乳絵馬をイメージした「おっぱい弁当」の3種類を、それぞれ700円(税込)で販売。大好評を博している。
この日、同中学校3階の調理室に集合。生徒たちは手を洗い、頭にネット、口にマスク、手に食品用手袋、エプロン姿で、テーブルを囲み、坂上代表らの指示を受けながら、おにぎり作りや昆布切り、だし汁かけなどを体験した。
「六文銭弁当」は1時間余りで出来上がり。白米と古代米のおにぎり計6個に、たまご焼き、かぼちゃ、ほうれん草、ちくわ、梅干し、かしわのもも肉などが沢山添えられ、インスタ映えしそうな美しさ。
生徒たちは、全校生91人分と教職員16人分の計107食の弁当を、タケノコの皮などを使って梱包し、各教室へ配送。全員、滅多にない昼食を味わった。
1年生の学級委員の石本颯也(いしもと・そうや)君と堀早弥夏(ほり・さやか)さんは「六文銭弁当には幸村のイメージがあり、恰好(かっこう)よかった。楽しいのでまた作りたいです」とにこにこ。
坂上代表は「幸村も地元食材を使った料理を食べたに違いなく、私たちは幸村が食べたであろう弁当を想像しながら作りました。生徒たちは大人になっても、この弁当作りと、その味を思い出してほしいです」と話した。
同校では毎年1回、1年生に弁当作りを指導。来年は「おっぱい弁当」、再来年は「町石道弁当」を教える予定で、同校の生徒たちは3年間で、全員3種類の弁当を味わえそう。
写真(上、中)は「六文銭弁当」作りを初体験する九度山中学校の1年生。写真(下)はおいしそうに出来上がった「六文銭弁当」を披露してくれる生徒たち。