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石仏・マグロ・廃屋パチリ~橋本フォトクラブ写真展
カメラマンの一人ひとりの個性を尊重する、和歌山県橋本市の「橋本フォトクラブ写真展」が、同市東家の橋本市教育文化会館4階で開かれている。濱口進(はまぐち・すすむ)会長は「会員自らテーマを決め、心込めた傑作ぞろい。じっくりご観覧ください」と言っている。11日(日)まで。観覧無料。
同クラブは昭和47年(1972)に発足。現在会員は26人(50~80代)。今回、写真展は44回目で、会員全員が出展し、うち17人が組写真で飾った。
中本義則(なかもと・よしのり)さんの「石仏」(6枚組み)は、平安時代後期~鎌倉時代の磨崖仏・臼杵石仏(うすきせきぶつ=大分県臼杵市)を撮影。彩色も古びた国宝・阿弥陀三尊像などの荘厳さに圧倒される。
今年入会したばかりの濱田千賀子(はまだ・ちかこ)さんは「朝の魚市場」(4枚組み)を出展。自転車荷台の1匹のマグロ、市場の沢山のマグロ、1隻の係留漁船などをパチリ。人々の動きやざわめきが聞こえる。
濱口会長の「山村の過疎」(6枚組み)は、橋本市北宿の父のふる里、玉川峡の山中の廃屋などをモノクロ写真で紹介。窓に差し込む平成の光や、庭で朽ち果てた昭和のテレビなど、今昔の時空が見える。
訪れる写真ファンは、お気に入りの作品の前で釘づけになったり、友人カメラマンと一緒に見て回ったり、楽しい時間を過ごしている。
濱口会長は「今年、当会に6人が入会。毎月1回の例会では、20人前後が出席し、お互いの作品を見せ合い、意見交換しています。皆さんなかなかの上達ぶりです」と話していた。
開館時間は10日(土)午前9時~午後5時。11日(日)午前9時~午後4時。問い合わせは濱口会長(電話=0736・32・0443)へ。
写真(上)は中本義則さんの「石仏」。写真(中)は濱田千賀子さんの「朝の魚市場」。写真(下)は濱口進会長の「山村の過疎」。