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叙勲・辻本さん祝賀会♪知事「橋本発展のリーダー役」
和歌山県橋本市の「市政・市勢」の発展に大きく寄与したとして昨年秋、叙勲を綬章した元橋本市助役で元市議の辻本賢三(つじもと・けんぞう)さん(81)=同市恋野=の「瑞宝双光章 授章記念祝賀会」が、1月20日、橋本商工会館8階大ホールで開かれ、国・県・市の政治、経済、行政、教育、社会福祉など各界から200数十人が出席して、辻本さんの功績を讃えた。
辻本さんは昭和30年(1955)に橋本市臨時技術員となり、職員採用後もその仕事ぶりが顕著で、やがて水道部長、民生部長、教育次長、市長公室長、市理事、収入役、助役(現・副市長)を歴任。和歌山県同和委員の委嘱を受け、市議2期も務めた。
この間、上水道の拡張、同和対策事業の推進、京奈和自動車道・橋本道路や市内各道路網の整備拡充、恋野地区の圃場(ほじょう)整備などに尽力。今は紀の川の恋野橋掛け替えを促進中である。
平成5年(1993)、社会福祉法人・橋本福祉会の理事長に就任後、同17年に私財(土地)を提供して、知的障害者通所授産施設「夢あじさい」を建設。知的障害者の自立支援に努めている。
平成14年から13年間の恋野区長時代は、「恋野あじさい園」を新設、休憩所を設け、農業用溜池を改修。今は「あじさいの名所」として、多くの観光客を魅了している。
さらに農作物の安全安心を第一に「アイガモ農法」を実践。春はレンゲ畑に子供たちを集めてレンゲ遊び、その後、畑を耕して田植えを済ませると、子供たちにアイガモのヒナ放鳥体験をさせる。子供たちは、レンゲ草の美しさや、アイガモの除草による減農薬・栽培の大切さを学んでいる。
この日、辻本さんが長女の鶴谷光子(つるたに・みつこ)さん、次女の大西企子(おおにし・もとこ)さんに伴われて入場。拍手で迎えられながら、壇上の今は亡き奥様の遺影わきの椅子に着座した。
司会者が平木哲朗(ひらき・てつろう)橋本市長ら発起人6人を紹介。平木市長が発起人を代表して挨拶に立ち、「橋本市の発展に寄与され、ありがとうございました」と祝辞。仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)和歌山県知事も、辻本さんの功績を列挙し、「橋本のリーダーとして粉骨砕身、地域発展に努められました」と讃辞を述べた。
この後、石田真敏(いしだ・まさとし)衆議院議員、鶴保庸介(つるほ・ようすけ)参議院議員、岩田弘彦(いわた・ひろひこ)、中西峰雄(なかにし・みねお)、中本浩精(なかもと・こうせい)各県議、紀北川上農協の宮崎卓郎(みやざき・たくお)組合長らの祝辞が続き、俳優・溝端淳平(みぞばた・じゅんぺい)さんや、プロ野球の筒香嘉智(つつごう・よしとも)選手らの祝電も披露された。
続いて、辻本さんのお孫さんや、市役所OB代表の新谷幸子(しんたに・さちこ)さん、「夢あじさい」職員代表の尾家真理(おか・まり)さんらが次々と登壇して花束を贈呈。辻本さんの後輩で発起人の一人、元橋本市助役の平山光幸(ひらやま・みつゆき)さんが、出席者を代表して記念品を贈った。
辻本さんは「私は塙坂治郎五郎(はねさか・じろうごろう)市長(故人)の時代、苦心して紀見小学校や初芝橋本高校を設置することができ、子供の将来の可能性を引き出す一助となれた」と述懐。
次に「遺憾ながら塙坂市長は、事業推進の途中で逝去されたが、懸案のゴミ処理場や火葬場の建設問題も、関係住民のご協力のお陰で解決できました」と感謝。
さらに「市議や区長の任に当たっては、圃場整備や福王寺建設を実現できたし、今は恋野橋の掛け替えの早期実現に努力しています」と説明。大勢の出席者に深々と頭を下げていた。
橋本市議会の岡弘悟(おか・ひろのり)議長の発声で全員乾杯し、料理&お酒の宴席で歓談開始。舞台では豊来家玉之助(ほうらいや・たまのすけ)さんが「太神楽(だいかぐら)曲芸」を演じたり、ライブ活動やラジオ番組でお馴染みの、おやじシンガー ・TONPEI(とんぺい)さんが、心しびれる歌声を披露したり。和やかな時間が流れる。
この間、辻本さんは各テーブルを丁寧に巡り、ひとり一人にビールをついで、いつものやさしい笑顔を見せる。出席者からは「賢三さん、世話になったなあ」「これからは奥さんの分まで長生きしてよ」などと激励のことばが響いていた。
最後に友人代表として、社会福祉法人・光誠会(こうせいかい)の堀畑光久(ほりはた・みつひさ)理事長が、「賢三さんは実に素晴らしい人物。塙坂市長とともに、橋本市の懸案事項を見事解決してくれました。ありがとうございました」と謝辞を述べて締めくくり、全員で辻本さんに拍手を送っていた。
写真(上)は今は亡き奥様の遺影の横で挨拶する辻本賢三さん。写真(中)は辻本さんのそばで祝辞を述べる仁坂・和歌山県知事。写真(下)は長女の鶴谷さん=中央=と次女の大西さんに伴われて登壇した辻本さん。