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慈尊院にキューブ作品輝く♪弘法大師と母の愛いまも
和歌山県九度山町の世界遺産・女人高野別格本山「慈尊院」=安念清邦(あんねん・せいほう)住職=境内で、「くどやま芸術祭」招待作家の吉川誠司(よしかわ・せいじ)さんとsilsil(シルシル)さんが制作した、弘法大師・空海と母の玉依御前(たまよりごぜん)の深い愛を感じさせるコラボ作品が展示され、参拝・観光客を魅了している。
作品は鉄製の土台上にアクリル絵の具で彩色を施した立方体で、吉川さんがブルー、silsilさんがピンク色の作品を制作。慈尊院境内の噴水南側にブルー、北側にピンク色の作品を飾っている。
慈尊院は法大師が816年に創建。女人禁制で高野山に登れない玉依御前が滞在し、弘法大師が毎月「九度」下山して会ったとされる御母公の菩提寺(ぼだいじ)。
今回のキューブ作品のブルーは高野山側、ピンク色は慈尊院側に配置。2人はメッセージ&コンセプトとして「慈尊院という場所にお邪魔した際に、一種独特な気配を感じました。(一部略) 透明のキューブには「想い」を。それを支える柱には「時間」を。ただその場所にある。そんなことを感じていただければ幸いです」と記している。
安念邦賢(あんねん・ほうけん)副住職は「吉川さんとsilsilさんのコラボ作品は、支柱を含めて、その日陰の濃淡や動きも素敵で、時空を感じさせます。町内は大河ドラマ・真田丸や、今回のくどやま芸術祭の世界遺産現代アート展で大賑わいです。できれば当院だけでなく、全作品を観覧してほしいです」と話していた。
「くどやま芸術祭」は、主に「真田のみち」(九度山商店街=南海高野線・九度山駅前~紀の川・九度山橋)周辺の商店・民家約50か所で、招待作家22人を含む計45人の作品を展示。10月2日(日)まで。観覧無料。
写真(上)はsilsilさんの作品。写真(中)は吉川さんの作品。写真(下)は慈尊院の噴水をはさんで慈尊院側(北)にブルー、高野山側(南)にピンク色の作品。