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高野山〝点火リレー〟子供ら真剣♪ろうそくまつり
和歌山県高野町の世界遺産・高野山奥の院でお盆の8月13日夜、ご先祖を供養する恒例の「ろうそくまつり(万灯供養会=まんとうくようえ)」(同実行委員会主催)が営まれた。その中で、高野町青少年団体連絡協議会=角濱功治(かどはま・こうじ)会長=は「ギネス世界記録~LONGEST LINE OF CANDLES LIT IN RELAY」に挑み、参加した多くの参拝・観光客が「ギネス挑戦の緊張と喜び」を感じた。
「ろうそくまつり」は高野山・一の橋~弘法大師・御廟(ごびょう)間約2キロの参道(石畳)で、約1000年間燃え続けているとされる灯籠堂(とうろうどう)の火を移して、ろうそく10万本に火を灯し、ゆかた姿の家族連れや若いカップルらが、静かに手を合わせて、ご先祖や無縁仏を供養した。
一方、「ギネス世界記録」挑戦は、同夜8時から奥の院・英霊殿~御供所間約120メートル間の砂利道スペースで実施。競技はろうそくの〝点火リレー〟で、点火成功の人数を競う。点火した人は競技終了までその場を離れてはならない、などルールは厳しい。
先ず、家族連れや若いカップル、外国人観光客など500人超が並び、ギネス世界記録・公式認定員が見つめるみ中、角濱会長が奥の院・灯籠堂の火を1人目の参加者に点火。その後、手囲いしながら、次々と隣人のろうそくに火を移していく。
その結果、ギネス世界記録を持つ香港の338人を上回る358人の点火リレーに成功したものの、点火後、その場を離れる人たちが出てしまったため、ギネス記録は不発に。参加者らは「一人でもルール違反者が出ると、だめなことがよくわかった」「私たちはちゃんと点火リレーできたのでよかった」と口々に感想。
角濱会長は「残念は確かですが、それでも点火リレー中の家族、とくに子供たちの目は、真剣そのものでした。火を絶やさないで、次に移そうとする、その姿は、とてもよかったと思います」と語った。
写真(上)は家族の心も一つになったギネス挑戦・点火リレー。写真(中)は公式認定員=左=が見つめる中、1人目の参加者のろうそくに奥の院・燈籠堂の火をともす角濱会長。写真(下)は奥の院参道で「ろうそくまつり」を楽しむ子供たち。