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弥生人の生活跡で盆踊り~旧橋本小~格別の情趣に

弥生人の住居跡や中世の武家屋敷跡が埋まっている、和歌山県橋本市東家の旧・橋本小学校グラウンドで、8月9日夜、恒例の「東家しんし会・盆踊り」が行われた。今回は同小学校が、少子化のため統廃合され、遺跡調査が終わり、講堂や校舎が取り壊されて初めての盆踊り。踊り子たちは、その歴史的な舞台で格別しなやかな踊りを繰り広げていた。
橋本小学校は昨春、橋本中学校に統合され、講堂や校舎は撤去。来春は橋本こども園になる。歴代の児童の心に残る、グラウンドのメタセコイヤの巨木は、残される予定という。
グラウンドの地中には、昨年の発掘調査で、弥生・古墳時代の竪穴住居(たてあなじゅうきょ)跡、方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)、南北朝時代の中央派遣武士の要塞・東家館(とうげやかた)」跡と判明。今は埋め戻されている。
今回の「東家しんし会 盆踊り」は、その歴史的なグラウンド中央に、平成の櫓(やぐら)を組み、四方に提灯(ちょうちん)を灯し、ゆかた姿の老若男女が二重、三重の輪になって、「やっちょんまかせ」「河内音頭」「炭坑節」などを、にぎやかに、また、しなやかに踊った。
盆踊り世話役を務める写真家の中本義則(なかもと・よしのり)さんは、「このグラウンドは、私の母校跡でもありますが、今となっては、メタセコイヤの巨木も懐かしいです。弥生人が暮らし、中世武士が本拠とした、この歴史的な場所での盆踊りは、めったに見られない、素晴らしい盆踊りです」と話していた。
写真(上、下)は古代からの歴史的な旧・橋本小学校グラウンドで盆踊りを楽しむ踊り子たち。写真(中)は盆踊りを見守るメタセコイヤの巨木。


更新日:2015年8月10日 月曜日 00:00

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