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目指そう企業人!紀北工高で説明会~161人真剣に

高校生を対象にした「産業人材育成」をめざす企業説明会が、11月18日、和歌山県橋本市の県立紀北工業高校=樫葉直(かしば・ただし)校長=で開かれ、同校2年生の161人(うち女子25人)が、紀北地方の20企業の担当者から、会社概要や特徴などを聞いて、進路選択の知識を得ていた。
この日、同校体育館に20ブースを設営。そこに和歌山市や紀の川市、橋本・伊都地方の鉄鋼、繊維、食品、化学工業など各企業が参加して、各社の会社概要、事業内容、設立時期、社員構成、仕事内容、特徴などの紹介パネルを掲示。同校機械科、電気科、システム化学科の生徒たちが8人~10人単位で班編成をし、1班当たり3企業の各ブースを巡回して、担当者から説明を聴いた。
例えば「築野食品工業株式会社」=築野富美(つの・ふみ)社長・かつらぎ町新田=では特設スクリーンで、築野社長がテレビのインタビューに応えて、「米糠(こめぬか)の高度有効利用で、世界に貢献する」という経営理念を語り、紀北工業高校出身の先輩社員たちが同社で働く様子や感想を述べる映像を紹介した。
株式会社・島精機製作所=島正博(しま・まさひろ)社長・和歌山市=は、同社が特許技術「ホールガーメント」(無縫製のニットウエア)を開発し、その編み機は縫い目のない織物を生む優れもので、今、イタリアで展示公開中。日本が世界に誇る技術が、堂々と世界に進出していることを伝えた。
妙中パイル織物株式会社=妙中清剛(たえなか・きよたか)社長・橋本市=は、綺麗なパイル織物を並べて、「製織や染色、仕上加工まで一貫生産し、オリジナリティーな製品で、世界のパイル織物業界の№1企業を目指している」ことを説明した。
会場には、同校のものづくり研究部が制作して、紀の国わかやま国体で大活躍した「投てき回収ラジコンカー」や「無線操作・電光得点板」を展示。生徒たちのチャレンジ精神や技術水準の高さを示した。その爽やかな雰囲気の中、生徒たちは各企業ブースを巡り、真剣な眼差しで担当者の話を聴いて、ポイントをしっかりメモ。高校生特有の将来への希望と不安が入り混じった、緊張感のある空気がみなぎっていた。
今回の企業説明会は、和歌山県の「わかやま産業を支える人づくりプロジェクト」の一環で、同校を含む和歌山工業高校、箕島高校、紀央館高校、田辺工業高校の計5工業高校生を対象に毎年実施、今年で4回目になる。
樫葉校長は「今日は、どんな企業や、どんな仕事があるのか、自分は果たしてどの道を選択すべきか、自分の将来を考える大切な機会です。本日、ある程度の企業知識を得たことで、今後の進路方針や、勉強の仕方を考え、立派な社会人を目指してほしい」と期待していた。
写真(上)はテレビインタビューに答える築野食品工業の築野富美社長の言葉を聞く生徒たち。写真(中)は紀の国わかやま国体で大活躍した「投てき回収ラジコンカー」が飾られた企業説明会。写真(下)は妙中パイル織物株式会社のオリジナル製品を前に企業説明を受ける生徒たち。


更新日:2015年11月19日 木曜日 00:00

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