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あぁ彼岸花、自らを献花♪社寺・畦道で真紅色

秋彼岸を迎えた9月20日、紀北地方の神社・仏閣の周辺や、田園地帯の畦道などに、無数の彼岸花が真紅満開の姿を呈し、多くの人々が仏壇やお墓参りをして合掌、先祖供養をした。
和歌山県橋本市隅田町の国宝・人物画像鏡が伝わる古社・隅田(すだ)八幡神社の長い参道沿いは、まるで彼岸花の行列。周辺の苅田には籾殻(もみがら)の小山があり、芋の葉が首をふる芋畑では働く人影も見えて、御社から祈りの鈴音が聴こえてくる。同神社の秋祭りは10月10(土)、11(日)両日で、名高い担ぎ屋台(かつぎだんじり)登場する。
一方、橋本の市街地から、少し離れた出塔地区のゆるやかな曲がり道では、片側が黄金の稲穂波、もう片側は真紅の彼岸花の長い帯。農業用水のせせらぎの音も心地よく、日傘を差した女性二人が仲良く歩いていた。
また、開通して間もない京奈和自動車道・岩出根来IC(岩出市根来)近くの新義真言宗総本山・根来寺でも、国宝・多宝塔や塔頭寺院跡、もみじ谷公園付近で、彼岸花が鮮やかな彩色を放つ。大勢の墓参客や観光客が訪れ、無縁仏にも丁寧に手を合わせていた。
むし暑い秋もあれば、涼しい秋もある。フォトライター・北森久雄(きたもり・ひさお)さんは「彼岸花ってすごい。秋彼岸を知っているのでしょうね。必ず咲いてくれます」と感心。まさに先祖供養の時季には、自然のパワーを享受し、自ら顕れ、自ら開花、献花するようである。
平成27年の秋彼岸は、彼岸の入り(9月20日)、彼岸の中日(同23日)、彼岸の明け(同26日)となっている。
写真(上)は橋本市の隅田八幡神社・参道沿いに咲く彼岸花。写真(中)は橋本市出塔の畦道に咲いた彼岸花=北森さん撮影。写真(下)は根来寺のつつじ谷公園に咲いた彼岸花。


更新日:2015年9月21日 月曜日 00:00

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