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雨、何するものぞ!「幸村花火」堂々、鎮魂と躍動と

戦国武将・真田幸村ゆかりの和歌山県九度山町にある道の駅「柿の郷くどやま」芝生広場で、8月16日、初めての「将星(しょうせい) 真田幸村 花火大会~鎮魂と躍動~」(同実行委員会主催)が開かれた。小雨の降るぐずついた天候だったが、大会長の岡本章(おかもと・あきら)町長は、「今年は大坂夏の陣から400年で、来年はNHK大河ドラマ・真田丸が放映されます」と挨拶、紀の川河川敷から堂々の花火大会を繰り広げて、大勢の観光客を堪能させた。
オープニングイベントでは、岡本町長をはじめ近隣町長、県議、町議らが、特設ステージに勢ぞろい。実行委員長の田口勝(たぐち・まさる)町教育長が開会宣言し、岡本町長らが「本日は真田氏の家紋・六文銭をイメージして、6666発の花火を打ち上げます、皆さん、できたら数えてくださいね」と笑いを誘い、「九度山は5月の真田祭り、秋の日本一の富有柿・収穫祭を続けてきましたが、今回、花火大会が加わりました。大いに楽しみましょう」などと挨拶した。
これに先立ち、郷土伝統の「やっちょん踊り」が約10チームによって披露された。名高い「十歌仙(じゅっかせん)」10数人が、エネルギッシュに、しかも情緒豊かに「やっちょんまかせ」(大倉節=おおくらぶし)を踊ると、会場から大きな喝采を浴びていた。
また、紀の国わかやま国体の「九度山町炬火式」や、歴史系アーティスト「さくらゆき」夕暮れコンサート、紀州真田太鼓保存会による真田太鼓の演技、真田鉄砲隊による火縄銃の実演などが繰り広げられ、「さすが、幸村の里は、すごい!」という、幸村ファンの歓声も聴かれた。
待望の花火大会は、やや強まった雨天の中、「大河ドラマ決定記念」と「ご先祖様への慰霊」の心を込めて挙行。道の駅「柿の郷くどやま」北側の紀の川河川敷(橋本市高野口町向島)から、ほとんど間断なく、30分間打ち上げられた。
マイカー見物客は慈尊院や丹生官省符神社の裏山周辺で車内から、歩行者は雨傘を差して紀の川・高野参詣橋や紀の川堤防から、地元住民は自宅窓や屋上から、それぞれ目を凝らして見物した。
さすがに雨中の花火は、急激に猛煙が空を覆い、よく見えるのは風上だけ。山上の農免道路わきで、車内から友人と見物していた「玉川峡を愛する会」会長の上西進(うえにし・すすむ)さんは「ちょうど目の高さの位置まできて、花火が次々と花開いてくれました。雨など、ものともせず、見事な花火を見せてくれたのは、戦国武将・幸村の里の雰囲気そのものでした」と讃えていた。
写真(上)は彩色にも情緒が溢れる「将星 真田幸村 花火大会」の花火。写真(中)は「やっちょんまかせ」(大倉節)を踊る「十花仙」の女性たち。写真(下)は町並みも影絵のようになる「将星 真田幸村 花火大会」。


更新日:2015年8月17日 月曜日 00:00

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