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演劇・落語・歌で大活躍~「前川潔後援会」結成へ
民間会社を退職後、役者に変身して、舞台で大活躍中の和歌山県橋本市城山台の前川潔(まえかわ・きよし)さん(65)を応援する「前川潔後援会」が、近く結成されることになった。呼びかけ人は、前川さんと同じ城山台に住む藤本金六(きんろく)さん(67)で、藤本さんは「前川さんは演劇、音楽、落語…と、素晴らしい演技パワーの持ち主。今後、ファンが結束して、活動を支えていきたい」と張り切っている。
前川さんは、大手電器会社を退職後の平成21年(2009)、ボランティア活動を正式に学んだうえ、高齢者福祉施設などで、紙芝居を上演したり、高齢者とともに童謡、青春歌謡などを歌ったりするなど、ボランティア活動を実践。
23年(2011)には、「新屋英子(しんや・ひでこ)一座2011演劇公演「天翔(あまかけ)る紅い鳥」で〝民衆の長老役〟として登場。その歯切れの良さ、弾むような身のこなしが、観客から喝采を浴びた。以来、「上方平次(かみがた・へいじ)」で、寺社奉行筆頭与力(じしゃぶぎょうひっとうよりき)、「戦う兵隊」では陸軍報道部長、「男三人」では画家の大役を見事こなしてきた。
今年3月29(土)、30(日)両日には、大阪市港区の世界館で開かれる「大阪希望館」(難波利三さん原作)で、浮浪者、刑事役などで登場することになっている。
一方、落語も巧妙。昨年2月は和歌山市民会館で「煮売り屋(にうりや)」、同9月には「初天神」を披露。今年2月22日(土)には、大阪市浪速区の「市民交流センターなにわ」で、再び「煮売り屋」の話芸を披露することになっている。
一方、童謡サークル「ねむの会」代表として、毎月第4水曜日の午後1時半~3時半、城山台の紀見地区公民館で、音楽教室を開催。生徒たちに姿勢、滑舌(かつぜつ)、早口言葉の特訓を行い、心に響く童謡の歌い方を教えている。
さらに素人集団「橋本ちんどん笑会」のチンドン屋の一員として、市内の様々なイベントに登場。毎月1回、市内の名所旧跡を巡るウオーキングデーのボランティアも務め、先にウォーキングコースを体験、それを図示して自らも参加。橋本市の「市民大学 いきいき学園」の学芸会では、演劇「中将姫」や「応其上人」の物語・演出などを担当。素晴らしい世界を構築している。
藤本さんは、前川さんが同学園3年生の時、1年生に入学した、いわば先輩・後輩の間柄で、同ウォーキングデーには、一緒に歩いている。藤本さんは、前川さんの只者(ただもの)でない演技力を評価し、「前川さんが演劇、落語、音楽に没頭できる環境をつくりたい」と、後援組織の立ち上げを決意したという。
すでに会則(案)を作成。目的は「前川潔の活動を楽しくそして温かく応援していくこと」とし、会費は「年会費1000円とする」こと、組織は会長1人、副会長2人、会計1人を置くこととし、「できれば会員は100人程度集め、支援したい」と言う。
これまで、自らポスター貼りやチラシ配布、チケット販売もやってきた前川さんは、「舞台一筋に打ち込めるというのは、誠にありがたい。よろしくお願いします」と喜び、藤本さんは「前川さんのファンは大勢いますが、とくにご熱心なファンに協力をお願いし、前川さんを盛り立てたい」と話した。
写真(上)は「前川潔後援会」立ち上げを決めた呼びかけ人の藤本さん(右)と前川さん。写真(中)は「男三人」の画家役を演じる前川さん(左)。写真(下)は「天翔(あまかけ)る紅い鳥」で〝民衆の長老役〟を演じる前川さん。