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糸の細道わき〜ハスの花開く〜中将姫ゆかり
万葉人が往来した幻の古道〝糸の細道〟わきにある和歌山県橋本市上田の通称「上田の蓮池(はすいけ)」で、今、名物・ハスの花が次々と開き、夏の風物詩を見せている。
この蓮池は約1000平方メートルの広さ。糸の細道は、奈良・栄山寺(えいざんじ)方面から、中将姫が隠れ住んだという橋本市恋野を経て、ここ上田を通り、九度山町、かつらぎ町、有田市、さらに熊野古道へとつながる。南海道や伊勢街道に対して、隠れ人が使った裏道とされる。
蓮池では、今、無数の葉が水面をおおい、その随所から、しっかりした茎が伸びて、ピンク色の大きな花びらが、瑞々しく静まり返っている。
中将姫旧跡保存会の田中治会長は、観光客らに〝上田の蓮池〟を紹介するとともに、「中将姫は糸の細道を散策し、まわりの風景を眺めて、心を癒したことでしょう」と説明してきた。
柿山の手入れに来た夫婦は「蓮池のそばの道は、今は車1台通れる程度に拡幅・舗装されましたが、昭和の時代には、畦道程度の細い道でした。今年のハスは格別見事に咲いていますので、皆さん、早朝から写真撮影に来られています」と話していた。
蓮池は紀の川・橋本橋から紀の川南岸の道を東へ走り、南海高野線・高架下をくぐって間もなく右側の団地の南方約300メール付近にある。
写真(上)は見事に開いたハスの花。写真(中)は開花したハスの周辺には沢山のつぼみもある。写真(下)は手前の〝上田の蓮池〟とバックに見える紀の川流域の市街地。
更新日:2013年7月24日 水曜日 14:31