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赤とんぼ遊び、菱草茂る♡橋本〝糸の細道〟沿い溜池

万葉人が往来した幻の古道〝糸の細道〟わきにある和歌山県橋本市上田の溜池で、残暑の8月19日、緑の菱草(ひしぐさ)が生い茂り、その上を赤とんぼや黒とんぼが飛翔し、令和初期の一風景を繰り広げていた。
ここは通称「上田の蓮池(はすいけ)」と呼ばれてきたが、今は蓮の花ではなく、菱草が水面を覆っていて、水面下では美味しい無数の菱の実が、緑色にふくらみつつある。
そこに突き出た小枝の先に、赤とんぼや黒とんぼが止まり、風に吹かれるたびに飛翔。赤は赤同士、黒は黒同士、空中でもつれ合い、やがて枝先でゆったりと見つめ合っていた。
〝糸の細道〟は、奈良・栄山寺(えいざんじ)方面から、中将姫が隠れ住んだという橋本市恋野を経て、この蓮池の脇を通り、九度山町、かつらぎ町、有田市、さらに熊野古道へと往来した裏道とされる。
中将姫旧跡保存会の田中治(たなか・おさむ)元会長(故人)は「中将姫は糸の細道を散策し、まわりの風景を眺めて、心を癒したことでしょう」と説明した。
とすると中将姫は、このような菱草の輝きや、可愛いトンボ交流にも、心癒されていたに違いない。
写真(上)は菱草の上に突き出た枝で仲良くする合う赤トンボ。写真(中)は枝先で眩しいほど綺麗な赤トンボ。写真(下)は菱草に覆われた「上田の蓮池」。


更新日:2020年8月20日 木曜日 00:00

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